弱点を克服し、マクラーレンはさらに進化する? 新車MCL35を開発責任者が解説
マクラーレンは、自チームを含めた中団チームの弱点を特定することで、2020年マシン『MCL35』の開発に活かしたと語った。
写真:: James Allen
マクラーレンは2月13日、2020年マシン『MCL35』の発表を行なった。昨年コンストラクターズランキング4位となった彼らの目標は、メルセデス、フェラーリ、レッドブルという3強チームとの差を縮めることだ。
昨年からチームに加入したテクニカルディレクターのジェームス・キーにとって、MCL35はマクラーレン加入後初めて本格的に開発に携わるマシンだ。彼はマシン開発について次のようにコメントした。
「我々が働くにあたって目標を設定する必要があった。そのうちのひとつはトップチームに追いつくことだったが、我々の現在地を考えるとそれはかなり大きなステップとなる」
「1年でそれができれば素晴らしいことだが、相当大きな一歩だ。我々はまず、昨年発覚した弱点に何としても対処したかったのだ」
「そしてその弱点のいくつかは、我々と競っている(他の中団)チームと類似していることが分かった。そして我々はそれらを詳細に調べ上げ、進歩を遂げることができた」
キー曰く、2019シーズン中にMCL34の開発を進める際にも様々なアイデアが出たものの、サスペンションジオメトリーの観点からその時は導入できなかったという。
「昨シーズン中にもMCL34から様々なことを学んでいて、新たなコンセプトが検討されていた」とキーは語った。
「ボディワークはトレンドに沿ったものになっている。サイドポッドもかなり絞り込んでいるが、これはパッケージングの観点からこうなった。これにはパワーユニットも関係してくるため、できるだけ早い段階から検討する必要があるんだ」
「そういった哲学に合わせるために、ギヤボックス、リヤサスペンションに関しても多くの作業を行なった。そのため、コックピットから後方はこれまでと全く異なるアプローチになっていると思う」
「同様にマシン前方にも多くのテクノロジーが採用されている。フロントに関しては、新車開発の段階でしかできないことをしている」
「MCL34はこのマシン(MCL35)の多くのコンセプトの元となった“父”とも言えるマシンだ。MCL35はMCL34の開発と並行してデザインされたものだから、昨年学んだことを存分に活かそうとした。ジオメトリーの面でMCL34ではできないこともあったのでね」
マクラーレンはまた、近年のトレンドであるマット塗装をMCL35に施している。これは重量の面でアドバンテージになるとキーは語った。
「カラーリングの面でも少し工夫をしている。見た目の面でもかなり良いが、技術的な利点もある、重量もそうだが、他にもメリットがある」
「実際にはコーティングとつや消しのコンビネーションとなっている。これはマーケティング面と技術面のニーズのコラボレーションであり、双方が満足する解決策を見出したということだ」
「そういったもの(マット塗装)に変えることは簡単ではなかったが、誰にとってもメリットがあるものだと思っているので、私は満足している」
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