マクラーレン、最終戦アブダビGPにフロアのアップデートを持ち込む。2023年用マシン開発に向けた”評価”
マクラーレンはF1最終戦アブダビGPにアップデート版のフロアを投入。これは最終戦でのパフォーマンスアップを目指したモノではなく、来季を見据えたモノであるという。
McLaren MCL36
Giorgio Piola
ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
Analysis provided by Giorgio Piola
マクラーレンはF1最終戦アブダビGPで、新しいデザインのフロアをテスト。来シーズンに向けて筋道をつけようとしているようだ。
今季はアルピーヌと激しいコンストラクターズランキング4位争いを繰り広げてきたマクラーレン。前戦ブラジルでダブルリタイアを喫したことで、アルピーヌとの差が19ポイントまで開いてしまったため、逆転はかなり厳しい状況にある。
そんな中にも関わらず、マクラーレンは新しいデザインのフロアをテスト。来季用マシンに向けたアイデアを熟考するための評価を行なっている。
この新しいフロアは、エッジ部分の形状が変更されている。エッジウイングや波状の形状が排除され、フェラーリやレッドブルのコンセプトを反映したスタイルのように見える。さらに、フロア下面にはスケートも追加してきているようだ。
下の写真が、マクラーレンの新旧フロアの比較である(左が新型、右が旧型)。
マクラーレンはこの変更により、最適なマシンセットアップと、路面に対するマシンの最適な車高を理解することを目指していると説明している。
「フロアのエッジが、マシンの車高に関する挙動に与える影響を評価することを目指している」
マクラーレンはそう説明している。
なおフロアの下に追加されたスケートは、いくつかのチームが採用し、多くのメリットをもたらすことができるアイデアだということが確認されている。
このスケートを追加することで、フロアの剛性を高めることができるだけでなく、車高が下がった時に路面にフロアが直接接触するのを避ける、スキッドとしても機能するという。
予算使い果たした”はず”のフェラーリも、微調整
またマクラーレン以外では、フェラーリもフロアをアップデート。FP1でロバート・シュバルツマンがテストしたものと見られる。
このフェラーリの新しいフロアも、エッジが変更されたものだ。これはリヤタイヤ直前の切り欠きの形状が若干変更されており、これによりリヤのディフューザーへの流れを改善するモノとみられる。
Ferrari F1-75 floor detail
Photo by: Giorgio Piola
ただフェラーリのマッティア・ビノット代表は先日、年間の予算上限に達してしまったため、シーズン途中で開発を終了しなければならなかったと語った。しかしその発言の後にも関わらず、チームは最終戦アブダビに小さいながらもアップデートを投入したのは、ある意味で驚きでもあった。
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