2024年までに設備を刷新するマクラーレン、タイトル獲得に向け「言い訳できなくなる」……でも来季ブラウンGPの再現は困難?

マクラーレンF1のCEOを務めるザク・ブラウンは、トップチームと同等の設備が整う2024年シーズンはチームがタイトル争いに加わることが出来ないなどと“言い訳ができなくなる”と語った。

2024年までに設備を刷新するマクラーレン、タイトル獲得に向け「言い訳できなくなる」……でも来季ブラウンGPの再現は困難?

 マクラーレンF1のCEOであるザク・ブラウンは、チームのファクトリーは2024年までにトップチームと同等の設備に刷新すると語り、タイトル争いに加わることができないなどと“言い訳”はできなくなると語った。

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 マクラーレンは、イギリスはウォーキングにある本社マクラーレン・テクノロジー・センターの設備を強化すべく、風洞を新設中である。それまでマクラーレンは、ドイツ・ケルンにあるTOYOTA GAZOO Racing Europeの設備を長年使用してきた。

 最新の風洞建設のキッカケは、2019年5月にチーム代表に就任したアンドレアス・ザイドルのチーム成績挽回に向けた問題提起にあった。

 昨年から続く新型コロナウイルスの蔓延によりメルセデスやレッドブル・ホンダ水準の設備を整える計画は遅れているものの、ブラウンは2024年シーズンまでにはトップチームに追いつけると考え、F1タイトル獲得に向けて「言い訳ができない」状況になると語った。

「目指すべき時期を決めてしまうのは常に危険だとは思う。私が言いたいのは、2024年までに全てのインフラ、特に風洞設備が(トップチームに)追いつくだろうということだ」と彼は言う。

「来る2024年シーズンは言い訳ができなくなると思う。その時までには、F1で様々なチームがタイトル争いに加わるような(スポーツとして)競争力のあるものになっているだろう。我々もその中の1チームになっていると思いたいね」

 2018年以降、マクラーレンは徐々にコンストラクターズランキングで順位を挙げ、昨年は3位に着けた。2021年も勢いを保ちシーズン前半戦終了時点で3番手に着けるなど、上昇気流に乗っていることは間違いない。

 その躍進や2022年導入の新レギュレーション、予算制限によって2024年シーズンを前にマクラーレンがタイトルを獲得するチャンスはあるかと尋ねられたブラウンは、忍耐が必要だと言う。メルセデスやレッドブル・ホンダのレベルに到達するための“最後の一歩”が一番厳しいモノになると考えているのだ。

「9位から4位、3位と我々は上がってきた。そして今3番手に着けている。トップチームに近づくにつれ、厳しいモノになると思う。だから、ここからすぐ2位、1位となれるとは思わない」と彼は説明する。

「そうなれば良いが、実現するとは思えない」

「現在、我々にはライバル勢と同じレベルで競い合うための年間リソースはあるが、インフラ面では後れを取っている。思う存分投資できるが、特に風洞は純粋に時間を要するのだ」

「その重要性を考慮しても、失われた時間は戻ってこない。建設のための小切手を書いているが、風洞を完成させるには2年ほどかかる」

「ブランド・センターをはじめ歳出は他にも沢山ある。ブランド・センターをより持続可能的かつ未来的で効率の良いモノに作り変えたのは周知のことだが、今年の後半には他のモノもお披露目できるだろう」

「しかし、2024年のマシンを発表するまでは、真の意味でインフラが追いついたとは言えない。それまでは今ある設備でベストを尽くすつもりだが、それが追いつくまでは、彼らとの真っ向勝負で勝てるとは思えない」

ブラウンGPの“奇跡”再現は困難か?

Jenson Button, Brawn GP BGP001 Mercedes celebrates with team mate Rubens Barrichello and the rest of his team after winning the race

Jenson Button, Brawn GP BGP001 Mercedes celebrates with team mate Rubens Barrichello and the rest of his team after winning the race

Photo by: Charles Coates / Motorsport Images

 2022年からF1に導入される新レギュレーションは、マクラーレンをはじめとするチームに番狂わせを起こすチャンスを与える。投入するマシンのデザイン次第では、ルールの抜け穴を活用した「ダブル・ディフューザー」を提げ2009年にF1パドックを震撼させたブラウンGPを再現できるかもしれない。

 しかし、あるチームが大掛かりなトリックを仕掛けるというシナリオは、技術規制が厳しくなった現代では起こる可能性が低いとブラウンは考えている。

「我々はベストを尽くすつもりだが、新しいレギュレーションでは、誰が成功して誰が失敗するかは分からない」と彼は言う。

「タイトルを取ったブラウンGPは、明らかに彼らのリソース以上の力を発揮した。当時、彼らは最もリソースが潤沢なチームというワケではなかった」

「でも、今はルールがさらに厳しくなっているので、現代のF1ではあのような大きくて明確なアドバンテージを得ることは困難になったと思う」

「全力は尽くすが、それよりもこれからはもっと厳しくなると考えるべきだと思う」

 
 

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