F1 オーストラリアGP

メルセデス、空力の大改造と並行してサスペンションの改良も進行中。ハミルトンの自信にもつながる?

メルセデスのF1チーフテクニカルオフィサーのジェームス・アリソンは、ルイス・ハミルトンの懸念を解決するために、サスペンションのアップデートに取り組んでいると語った。

Lewis Hamilton, Mercedes-AMG

 メルセデスは、2023年のF1マシンであるW14のコンセプト変更に取り組んでいる。一方で、ルイス・ハミルトンの懸念にもサスペンションのアップデートで対処するようだ。

 ジョージ・ラッセルがポジティブなコメントを残しているのとは対照的に、ハミルトンはマシンについてサウジアラビアGPでは「つながりを感じられていない」と発言。オーストラリアGPの前には、コックピットが前寄り過ぎてステアリングの感覚に影響を与えていると話した。

 メルセデスはオーストラリアGPからアゼルバイジャンGPまでの4週間弱の空白を利用して、空力面の大改造と並行し、マシンのメカニカル面のアップデートにも取り組む予定だという。

 チーフテクニカルオフィサーのジェームス・アリソンは、チームが公開した動画の中でアップデートの計画について次のように語った。

「風洞では、より大きなダウンフォースを得るために、できる限りの努力をしている」

「数週間前に風洞で発見したことを、サーキットで発揮できるようなパフォーマンスに変えるために、図面作成オフィスで懸命に作業をしている」

「また図面作成オフィスでは、クルマのメカニカルなパーツにも取り組んでいる。クルマの基本的なバランスを改善し、より運転しやすく、ドライバーが自信を持って限界までプッシュできるようなクルマにするために、サスペンションのパーツなどを開発している」

「そして、これから迎えるレースウィークエンドに備えるために、通常のシミュレーションループやルーチンに取り組み、レース本番でマシンを正しいセットアップに持っていくことを確認する予定だ」

 アリソンは、バクー市街地サーキットで行なわれるアゼルバイジャンGPに向けてシミュレーションでセットアップを最適化することが重要だと指摘する。このレースは、スプリントレースが行なわれる週末であり、最初のプラクティスに続いてすぐ予選が実施されるためだ。

「スプリントレースでは時間が限られているため、すぐに速さを発揮し予選に臨む準備ができているようなセットアップを持ち込むことが大きな結果につながるんだ」

「これからそれに取り組んでいくが、数週間後のバクーでクルマがうまく機能して、良い結果を残せればと思う」

 アリソンはラッセルが予選2番手、ハミルトンが決勝で2位となったオーストラリアGPはチームにとって追い風となったものの、パワーユニットの故障によって妥協を強いられたと語った。

「全体的には、クルマを前進させることができたという静かな満足感がある。今できる限りの結果を手にすることができた」

「その一方で、1台しか入賞できなかったことや、それまで好調だったジョージがレース当日に実力を発揮できなかったことへの失望もある。彼はその時点まで、非常に強いパフォーマンスを見せていた」

「大躍進はなかったが、少しは前に進めた。トップのレッドブルに少し近づいたし、フェラーリやアストンマーチンとも互角に渡り合えるようになってきた」

 オーストラリアGPで見せた勢いを今後のレースでも再現できるかという質問に対し、アリソンはオーストラリアとアゼルバイジャンでは課題が異なるとしつつも、ポジティブな姿勢を保っている。

「非常に難しい質問だ。メルボルンはフロント・リミテッドでフロントタイヤに負担がかかるが、バクーはリヤ・リミテッドになるだろう。まったく異なる状況なんだ」

「メルボルンからバクーに移っても、マシンの改良を続けることで、良い結果を残すことができると思う。しかし、それを確実に知ることができるのは、現地に着いてクルマを走らせたときだけだ」

 
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