次世代PUのレギュレーション決定、延期の可能性? メルセデス代表「あまり長引かないことを願う」
次世代PU規則の最終決定が今夏以降まで遅れる可能性がある中で、メルセデスのトト・ウルフ代表は早期確定を望んでいると語った。


F1は現在、2026年に導入される予定の次世代パワーユニット(PU)について調整を進めている。6月29日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)の投票によって新ルールが決定されれば、参入を検討しているポルシェやアウディが7月7~10日のオーストリアGPでF1参戦を発表する可能性もあったようだ。
しかし、ルールの枠組みに対する最終調整がまだ済んでいないことが指摘されており、ルールの承認が遅れる可能性があり、ポルシェとアウディは発表を遅らせざるを得なくなった。
ルールの確定時期について公式な確認は取れていないが、メルセデスのF1チーム代表であり、同社のモータースポーツ担当マネージング・ディレクターでもあるトト・ウルフは、準備が整わない理由に理解を示している。
一方、新PU開発に向けて準備を始める時間が刻一刻と迫る中で、事態が長引くことを望んでいないと語った。
当初の予定からルール確定が遅れるというトピックについて聞くと、彼は「我々はレギュレーションが決定されることを強く望んでいる」とmotorsport.comに答えた。
「しかし、正しい方法で完成させる必要がある。そして、私はFIAがそれを正しく行なうと信じている」
「全ての既存マニュファクチャラーと、新しいPUサプライヤーが詳細なレギュレーションにサインできるようにするのは簡単なことではない」
「しかし、あまり長引かないことを願っている。夏の間にそれをやって、秋のシーズンをエンジンのレギュレーションが整った状態で始められるようにしたい」
「9月にはレギュレーションができているといいんだけどね。みんなが同じ方向を向いて仕事をできるようになれば、それはいいことだ」
しかし、ウルフが延期の可能性を予想している一方で、WMSCの委員を務めるフェラーリのチーム代表マッティア・ビノットは、まだ当初の予定通りルールが決定される可能性があると考えている。
「延期になるかどうかはわからない」とビノットは説明する。
「投票が延期されるという情報は、今のところ入ってきていない。6月末までに審議会が開かれ、オーストリアでF1委員会が開かれる予定だ。だから、一歩一歩進んでいこう」
ポルシェはレッドブルと提携し、アウディは現在アルファロメオの名で活動しているザウバーとの契約を獲得する可能性が高いとみられている。

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