Netflix、レース中継のため“F1買収”も検討? ドキュメンタリーでは既に成功収める
NetflixはF1中継のコントロールを得るために、可能であれば買収も検討することを示唆した。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
現在ではNetflixやAmazon、DAZNやHuluなど、さまざまな動画ストリーミングサービスが、スポーツの生放送権を求めて入札への関与を強めてきている。そのため、F1の長期的な放送計画にも変化が生じるという見方もある。
最近ではAmazonがサッカーとテニスといったスポーツの独占配信を行なうことで、映画やドラマ以外でユーザーの関心を集められることを示しており、世界的なモータースポーツであるF1も、視聴者数を増加させるためには有効なコンテンツだと言えるだろう。
配信サービスでも大手のNetflixは、既にF1のドキュメンタリーシリーズ(Formula1:栄光のグランプリ)で成功を収めているものの、従来の中核から離れた放送分野には慎重な様子だ。
彼らは特にニュースやスポーツの中継については懐疑的だ。そこには、スポーツ中継などのライブコンテンツは最終的に良いものとなる保証がない、ということも関係している。彼らは制作したコンテンツを、完全にコントロールしたいと考えているのだ。
NetflixのCEOであるリード・ヘイスティングスはドイツのDer Spiegeのインタビューの中で、次のように述べている。
「ニュースは本質的に政治的なものであり、国によって大きく異なってくる」
「グローバルにサービスを展開する企業として、敵を作らずにニュースを制作するというのは、難しいものだ。地域的な市場にのみ対応している企業にとっては、より簡単だろう」
「その上、我々はエンターテイメントを作り出しているのであって、一定の基準や倫理的ガイドラインに従うジャーナリズムではないのだ。また我々はスポーツ中継には手を出さないようにしている」
またヘイスティングスCEOは、Netflixがスポーツ中継への参入を検討するのは、ただ単に放送権を獲得するのではなく、そのスポーツのプラットフォーム全体を手にすることができた場合のみだとも語っている。
さらに興味深いのは、ヘイスティングスCEOはF1が再び売りに出されたなら、Netflixは真剣に買収を検討するだろうとしている点だ。
「スポーツ放送においては、我々はその発信元をコントロールすることはできない」
「我々は(サッカーの)ブンデスリーガを所有しているわけではなく、彼らは誰とでも取引を行なうことができる。しかしこの種のコントロール権を持つことは、顧客が安心して利用できるようにするためには、必要不可欠な条件なんだ」
「数年前、F1が売りに出されたが、当時の我々は入札者の中には入っていなかった。しかし今なら、我々はその件について考えるだろう」
NetflixやAmazonといった配信大手は、その国際的なプラットフォームもあり、F1のグローバル中継の取引と結び付けられがちだ。しかし放送契約の性質から、そうしたグローバルな契約を実現することは非常に困難なものとなっている。
実際、F1のメディアライツ担当のディレクターであるイアン・ホームズは今年初めに、将来の放送契約が地域ごとに基づいた形が維持されるという予想している。
「ビジネスとして、AmazonやApple、Netflixらは同じように世界的に活動しているが、彼らは世界的な権利を購入しているわけではない」と、ホームズはmotorsport.comに語った。
「だからあるシリーズが、ある国で見られても、別の国では見られないといったことがあるのだ」
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