ピレリの新18インチタイヤ、乗りこなすには”これまでとは異なる走らせ方”が必要?
ピレリの代表であるマリオ・イゾラは、今季から導入される新しい18インチホイール用のタイヤは、これまでとは別の方法でドライブする必要があることを認める。
2022年からF1には18インチタイヤが導入されるが、ピレリによればこのタイヤは、これまでとは異なる形でドライブする必要があるという。
ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラは、リヤタイヤがより強くなっているためアンダーステアが起きやすく、フロントタイヤをロックしやすくなっていると説明する。そのため、低速コーナーでのコントロールが難しいようだ。
「このタイヤは、これまでとは違う。全く異なる形でドライブしなければならないんだ」
イゾラはF1 TVのインタビューでそう語った。
「おそらく今季は、直線でのトラクションをより使わなければならないだろう。リヤタイヤの特性から考えればね。しかし私は、ドライバーたちはこの新しい状況に素早く適応すると思う」
「彼らが取り組んでいるのは、高速コーナーと低速コーナーのバランスの違いだ。高速コーナーではほとんどのチームが、マシンのバランスが非常に良いと言っている。だから、高速コーナーではよりプッシュすることができるはずだ」
「しかし低速コーナーでは、マシンのセットアップによるバランスに応じて、フロントもしくはリヤがスライドしてしまう」
「こういうことは、今年のように全く新しいモノが導入される時に通常見られる学習プロセスだ」
イゾラ曰く、昨年のテストの段階で、アンダーステアが起きやすいという特性が明らかになったと言う。
「低速コーナーでは、ダウンフォースが少ないということも考慮しなければいけない。バルセロナでも見られたように、より強くなったリヤタイヤによって生み出されるアンダーステアが出ている。昨年アブダビで走ったミュールカーでも同様だった」
「当時彼らは、リヤタイヤが強く、フロントをかなりプッシュしていると報告してくれた。そのためミュールカーではアンダーステアが出ていて、バルセロナのテストでは、新車で少し修正することができた」
「正直に言って、フロントがロックするのは予想外のことではなかった。マシンは、ダウンフォースを生み出すために路面に近くして走らなければならないため、(サスペンションセッティングが)非常に硬くなっている」
「さらにバルセロナでは、ブレーキングポイントでポーポイズ現象が影響を及ぼした」
「そのためマシンが動いている時にはタイヤをロックさせてしまう可能性が高く、一度ロックしたら、再び回転するようにコントロールするのは難しい。したがって、フロントがロックすることに関しては、マネジメントの方法を学ぶ必要がある」
コンディションがバルセロナとは大きく異なるここバーレーンでは、新たなデータを集めることができるはずだと、イゾラは語る。
「バルセロナとはコンディションが全く違うので、ここはとても興味深い」
「コースレイアウト、路面の粗さ、気象条件は大きく異なる。つまり基本的には、この3日間のテストから有益な情報を得ることができるはずだ」
「バルセロナでは、ドライバーたちはプッシュできるということを確認した。しかしここでは、コンディションのせいでオーバーヒートに苦しんでいるはずだ。彼らは日中の、最も暑い時間帯に走っているのだからね。それが、我々が得られているモノだ。考慮すべきことは、週末のレースとは異なる」
「そしてパフォーマンスの観点から言えば、ラップタイム差とデグラデーションを理解するには、もう少し待つ必要がある」
「最初のテストでは、新車を理解することに焦点が当てられたと思う。金曜日から土曜日にかけては、タイヤとその挙動に焦点が当てられると思う」
「オーバーヒートに関する苦情が増えると考えているが、それでもこのタイヤは、正しい方向への第一歩であると確信している」
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