ピンク・メルセデスは昔なら不可能だった。レーシングポイント、投資効果が早くも

レーシングポイントは2020年の新車開発で大きく舵取りを変更。ピンク・メルセデスとの揶揄を受ける新型マシンだが、チームは以前のように設計アプローチを放棄するためのリソースが無かった頃にはできなかったことだと説明した。

ピンク・メルセデスは昔なら不可能だった。レーシングポイント、投資効果が早くも

 2020年のF1プレシーズンテストにおける大きな驚きのひとつは、レーシングポイントの新車RP20の外観だった。彼らの新型マシンは昨年の王者であるメルセデスのマシン“W10”に酷似していたのだ。レーシングポイントはメルセデスのサスペンションやギヤボックス、そして風洞を使用している。

 全てのF1チームがオリジナルのマシンを設計し、組み立てるべきだと考えるいくつかチームからは、この新型マシンに対して批判的な物言いもあった。ただレーシングポイントはレギュレーションで許されること“のみ”を行なったと主張し、そうした批判を一蹴している。

 テクニカルディレクターを務めるアンディ・グリーンは、他チームによって証明された完全に異なる設計アプローチを追求するために、これまでの自チームによる設計を放棄したことについて説明。資金を手にしたことにより、実現できたことだと語った。

 実際レーシングポイントはオーナーのローレンス・ストロールによって多大な投資を受けており、財政問題に喘いだ前身のフォース・インディア時代から大きく状況が改善されつつあると言える。

 グリーンは、これまでにこのアプローチを取らなかったことは失敗だったかと問われると、次のように答えた。

「確かに。だがもっと早い段階でこの道を進むことは、できなかったんだ。我々の手は長年に渡って”財政”によって縛られてきた。ある年から次の年へと、大量のコンポーネントを持ち越さねばならなかった」

「今年行なったような“リセット”を行なうのは不可能だった。財政的なリソースや人的資源を確保できていなかったし、製造能力も持ち合わせていなかった。それをするためには、インフラストラクチャの多くを変更する必要があるんだ」

 またグリーンは、メルセデスやフェラーリといった大規模なワークスチームと協力することは、財政的にも意味のあることだと語っている。

「我々の戦略は常に中小規模のチームであることだと思う」

「メーカーといくつかのコンポーネントで共に取り組むことは、財政面でも理に適っている」

「マクラーレンとギヤボックスの油圧に関して協力して以来、我々はその方法で取り組んできた。2015年からはメルセデスのギヤボックスと油圧系を使用しているが、今年に向けてそれを拡大したんだ」

「我々は新レギュレーション下でもそれを評価していくつもりだが、私としては費用対効果があると思う」

 “ピンク・メルセデス”を走らせるレーシングポイントは、プレシーズンテストでライバルも注目する速さを示した。そしてグリーンはこの新たなアプローチが今後も長期的ことを考えても適したものだという考えを示した。

「我々はビッグチームの直後に収まる事も可能なんだ」

「400〜500人の我々のようなチームにとって、それは素晴らしいポジションだよ」

 

Read Also:

シェア
コメント
スーパーGTには、まだまだ大きな可能性がある:ホンダ・モータースポーツ部長に訊く2

前の記事

スーパーGTには、まだまだ大きな可能性がある:ホンダ・モータースポーツ部長に訊く2

次の記事

F1、新型コロナウイルスの脅威に”不必要なリスク”は取らないと主張

F1、新型コロナウイルスの脅威に”不必要なリスク”は取らないと主張
コメントを読み込む