ルノー・スポールの社長が2020年限りで退任。F1フルワークス復活に貢献
ルノー・スポールの社長を務めてきたジェローム・ストールが、2020年12月をもって退任することとなった。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
12月15日、ルノーのモータースポーツ部門であるルノー・スポールは、社長のジェローム・ストールが2020年末で退任すると発表した。
ストールは1980年にルノーグループに加わると、いくつもの幹部職を歴任し、エンストンのレースチームとヴィリーのエンジン部門と、さらに親会社とを繋ぐ存在として、ルノー・スポールに関わってきた。
2016年のF1フルワークス参戦の復活と、その後の活動においても彼はキープレイヤーであり続けていた。
ただ当初の予定では、彼は2018年をもってルノー・スポールでの役割を終える予定だった。しかし後任となる予定だったティエリ・コスカスが急遽退社したため、ストールが更に2年間トップに留まることとなったのだ。
2020年シーズンにおいて彼は、アルピーヌブランドでの参戦継続を確実にするための助けとなっていた。またストールはF1だけでなく、フォーミュラEを含む全てのルノーのスポーツ活動を監督していた。
今回の退任にあたり、ストールは次のようにコメントを発表している。
「ルノースポールの社長としての5年間は、非常に苛烈なものだった」
「F1チームの再建という挑戦はタフで、時間やコミットメント、そして不屈の意思が必要とされた」
「今、チームとドライバーが表彰台に登ることができるようになったことで、我々は最初の一歩を踏み出した。私はそうした我々の変化や挑戦の一端を担えたことを誇りに思う」
「モータースポーツそしてF1は、とりわけ人の冒険であり、出会いであり、絆や喜び、そして失望やかけがいのない報酬なんだ」
「今、アルピーヌで新たなチャプターが開かれている。私はまだ最高はこれからだと確信している。素晴らしい人と、この素晴らしい冒険に参加できたことを誇りに、そして嬉しく思っている」
ルノーF1のチーム代表を務めるシリル・アビテブールも、ストールの貢献の重要性を強調した。
「2015年6月のプロジェクト開始から、今シーズンの表彰台に至るまで、我々はとても長い道のりを共に歩んできた」
「ジェロームの競技への情熱と、チームへの忠誠は、長年に渡って計り知れない助けとなってきた」
「彼のサポートと戦略的なビジョンによって、我々は複雑さを増す環境の中、アイデアを前進させ、多くの障害を乗り越えることができた」
「今日、新たな冒険がアルピーヌとともに始まる。そしてF1チームはブランドの発展のための大きな資産となるだろう」
またルノーCEOのルカ・デメオもストールのこれまでの貢献に敬意を示した。
「ジェロームの会社との繋がり、そしてモータースポーツがルノーのブランドの一部だという彼の信念が、ルノーのF1ワークス復帰に寄与した」
「彼がルノーでのキャリアで培った経験と専門的知見はF1チームの構築と発展における重要な存在となっていた」
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