リカルド、軽量化のためF1マイアミGPで搭載ドリンク量を削減も「当然、脱水症状にもなるよ」
ダニエル・リカルドは、マクラーレンが軽量化のためマシンに搭載するドリンクの量を減らしたことで、マイアミGPの決勝がさらに厳しいモノになったと語った。
Daniel Ricciardo, McLaren
Steven Tee / Motorsport Images
今シーズンは、F1が新しいテクニカルレギュレーションに移行したことでしたことで、各F1チームはマシンの軽量化に苦戦している。
これまでマクラーレンは、アップデート以外にもマシンの塗装を一部剥がすなどして軽量化を行なってきたが、マイアミGPではドライバーが決勝レース中に飲むドリンクの搭載量を減らし、さらなる軽量化を狙った。しかしどうやらダニエル・リカルドは、想像以上にドリンクの量が少なかったと感じているようだ。
マイアミGP決勝レース中の最高気温は36度、路面温度は52度にまで上昇。加えてフロリダは湿気が多かった。そうしたコンディションがドライバーに与える影響は少なくないとリカルドは言う。
motorsport.comがマイアミでのレースはシンガポールやマレーシアでのレースと比べてどうかと尋ねると、リカルドは次のように答えた。
「暑さっていう要素があるね」
「ここもタフだね。見ての通り、みんなギリギリまで軽量化しようとしているんだから」
「つまりドリンクシステムに3リットルも入れる余裕なんてない。僕らはちょっとだけしか入れていなくて、全く十分な量じゃなかった。そうすると当然、脱水症状になる。この暑さはマジだよ」
リカルドは11番手でチェッカーを受けたものの、ケビン・マグヌッセン(ハース)とのポジション争いの中でコース外でアドバンテージを得たとして、レース後にタイム加算のペナルティが科された。その結果13位となったが、チェッカーの時点では入賞圏内に入れていたと考えていたという。
「実はコントロールラインを越えた時、正直僕は10位だと思っていたんだ」とリカルドは言う。
「把握するのは難しいんだ。見ての通り、バトルが至るところであって、あちこちでマシンがリタイアしていたからね。でも頭の中で計算していくと、入賞に十分なマシンがリタイヤしたか、僕が抜けたように思ったんだ」
「でもやっぱり足らなかった。『もっとこうすればよかった』ということじゃないと思う。ただ僕らが速くなかっただけだ。僕らは(順位に)しがみついていただけだ」
「しかも、みんながスリップストリームの中にいる時、僕らはまだストレートで少し負けていると思う。明らかに空気抵抗とかが少し多いんだ」
Daniel Ricciardo, McLaren MCL36, Mick Schumacher, Haas VF-22, Kevin Magnussen, Haas VF-22
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
リカルドは、レース後半のセーフティカー出動のタイミングを利用しピットイン。第3スティントを新品のソフトタイヤに変え、タイヤのアドバンテージを活かしての追い上げが期待されたが、望んでいた通りの結果には結びつかなかった。
「セーフティカーが出た時にはかなりワクワクしていたよ」とリカルドは言う。
「使い込んだタイヤで走っているマシンが前に何台いたけど、僕としてはハードに攻めることができなかった。あまりいいタイヤだと感じられなかったんだ」
また科されたタイムペナルティには納得がいっていないようで、リカルドは次のように続けた。
「僕はただ11位じゃなくて13位になっているのを見ただけだ。ハースの2台と何度かサイド・バイ・サイドになったことは覚えているし、実際良いバトルができたと思う」
「でも残念なことに、5位とかを争うバトルではなかった。なんで僕が13位になっているのかは分からないけど、見直してみるよ。ただもちろん、大まかにね。僕のレース結果を変える事はできないし」
リカルドは、次戦スペインGPの舞台カタルニア・サーキットは、マクラーレンのマシン特性に合致していると考えている。実際、マクラーレンは冬のプレシーズンテストでも、カタルニアでは速さを見せていた。
「まだ何とも言えないけど、今回より良くなっていることを願うよ。僕らは少し後手に回っていたからね」
「それに去年みたいな苦戦を強いられているようにも感じた。(オランダGPの)ザントフールトにこのサーキットも似ていて、長いストレートがあり、去年は1ポイントを争うようなレースになった」
「今回もまた同じようなレースをしてしまった気がする。もっと良くなるはずなんだ。(カタルニア・サーキットは)去年、僕としては良いサーキットだったから、それが何らかの意味を持つことを願っているよ」
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