サインツJr.、フェラーリの信頼性トラブルに”良くない状況”と認めるも「ここから改善していこう」

　フェラーリのカルロス・サインツJr.は、チームの信頼性トラブルは理想的な状況ではないと認めつつも、前を向くことが重要だと語った。

　F1開幕戦バーレーンGPではシャルル・ルクレールが、昨年からフェラーリの弱点のひとつだった信頼性トラブルに見舞われ、リタイアに終わった。

　チームはレース前にルクレール車のコントロールエレクトロニクスとエナジーストアを交換していたものの、ルクレールが3番手走行中にトラブルが発生。コースサイドにマシンを止めた。

　さらに第2戦サウジアラビアGPを前に、フェラーリはルクレールに今季3基目のコントロールエレクトロニクスを導入することを決定。これにより、ルクレールは2戦目にして10グリッド降格ペナルティを受けることになってしまった。

　フェラーリは、バーレーンとは異なるコース特性を持つジェッダ市街地コースでレッドブルとの差を縮めたいと考えているが、ルクレールのペナルティにより実質的にサインツJr.1台でレッドブルに挑むことになる。

　たとえ、サインツJr.がレッドブルのマックス・フェルスタッペンやセルジオ・ペレスのペースについていけたとしても、信頼性が保つかどうかは大きな焦点となるはずだ。

「第2戦でペナルティを受けるというのは、シーズンをスタートさせる上で好ましくないことだ」とサインツJr.は説明する。

「最初の週末にバッテリーやECUを壊してしまったことは、明らかにハッピーじゃないし、弱点だと認識している」

「でもこんなトラブルを見たのは、長い間で初めてだった。だから驚いたんだ」

「僕たちはそれを修正するために物事を整理し、短期的にそれを修正することが可能だと確信している」

「だから悪いシチュエーションだけど、今は前を向いて改善し、今週末も競争力を高めるしかない」

　フェラーリは今週末、表彰台争いに加わることができるか期待しているかと訊かれ、サインツJr.は「うん、そう思いたいね」と答えた。

「バーレーンとはコースが全く違う。路面も、その高速な特性も、僕らが使うウイング（のダウンフォース）レベルも、バーレーンと比べて全てがちょっと違うんだ。僕たちはより競争力を発揮できるという感触がある」

「レッドブルを倒すのに十分なのか？　彼らのバーレーンでの競争力と強さを考えると、非常に難しいだろう」

「でもバーレーンの後でもっと楽観的になりたいと思うし、今週末は表彰台に戻るチャンスがあると感じている」

「シャルルのペナルティは理想的なものではないけど、まだ最初のレースが終わっただけなんだ。2022年から学んだことがあるとすれば、どうスタートするかではなくて、どう終わらせるか（が重要）ということだ」

「だから積み上げていこうと思うし、特に今は開発に力を入れて、可能な限りマシンを改善していこうと思う。僕たちがスタートしたところから改善をしていこう」