例えシューマッハーがサンパウロGPのPPでも、シート喪失は免れなかった?「何も変わらなかっただろう」とシュタイナー代表
ハースのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、例えミック・シューマッハーがサンパウロGPでポールポジションを獲得したとしても、今季限りでシートを失うという結果に変わりはなかっただろうと語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
ハースは先日、ミック・シューマッハーが今季限りでチームを離れ、その後任としてニコ・ヒュルケンベルグが加入することを発表した。現時点で来季のシートはほとんど埋まっているため、シューマッハーが来季F1レギュラーシートを得る可能性は限りなくゼロに近くなっている。
ハースのチーム代表であるギュンター・シュタイナーによると、この決定は最近になって下されたものだといい、シューマッハー本人に離脱が知らされたのは発表の前日で、同日にヒュルケンベルグとの契約が行なわれたという。
つまりケビン・マグヌッセンがハースに初のポールポジションをもたらしたサンパウロGPの時点では、まだ来季のドライバー交代が正式決定していなかったことになる。サンパウロGPではマグヌッセンと対照的に予選最下位に終わったシューマッハーだが、あの時ポールを獲得していたのがシューマッハーだったら状況は変わっていたかとシュタイナーに尋ねると、彼はこう答えた。
「何も変わっていなかっただろう」
「1回のレースや予選の結果で感情的に決定を下すことはできない。それは正しいとは言えない」
シュタイナーは、シューマッハーが今季前半戦に立て続けにクラッシュしたことが彼にとっては有利に働かなかったことを認めたが、一方でもっと大局的な視点があると強調した。
「それ(クラッシュ)も一部ではあるが、それだけとは言えない。もちろんあれは良くなかったがね」
「彼の良い成績が(決断に)影響を及ぼすこともあった。オーストリアやシルバーストンではとても良いリザルトを残したからね。ただ一方で、クラッシュしたりと良くないこともあった。そういったものが混在していたんだ」
「ひとつの出来事が引き金となったというよりも、色々なものの積み重ねだった。何より大事なのは、我々はこれからまたチームを一から作り上げるということだ」
さらにシュタイナーはこう続ける。
「ミックはシーズンを通して成長した。皆それは感じているだろうし、私が言うまでもないだろうけどね」
「したがって、夏の間に既にこの決断を下していた訳ではなく、チームにとって何がベストかを決めるのに時間がかかったのだ。彼には良いレースもいくつかあった」
またシューマッハーに欠けていたものは何かと問われたシュタイナーは次のように述べた。
「F1での複数年の経験、我々のチーム以外での経験がなかったことだ」
「ニコは3、4チームで経験を積んできている。我々は今のままでは良くないと思っているし、前進したいと思っているが、今は時間がないんだ」
そしてシュタイナーはそもそも、シューマッハーがチームの期待に応えられなかったと断言するのも難しいと語る。
「それについて話すのは難しい。そもそも“期待”とは何だろうか?」
「彼のパフォーマンスはさておき、我々がチームとして修正すべき点があるかもしれない。ドライバーだけでなく、チーム全体が良くなっていく必要がある」
「今の状況はミックのせいという訳ではない。我々にも落ち度はある。ただ、復活を遂げなければいけない我々にとっては複数のチームで多くの経験を積んできた者を獲得することが近道だったのだ」
またシューマッハーが他のチームでF1シートを得るのにふさわしいドライバーなのかという質問には、こう答えた。
「それは私には判断しかねる。今週末のウイリアムズに余程のことが起きない限り、来年の彼のシートはないだろう」
「だからふさわしいとかふさわしくないとか、そういうことを判断するのは私なのか? 私は他のチームの人間に誰がふさわしいかなどアドバイスするのは好きではない。そういう立場にはなりたくない」
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