大注目のコンストラクターズ3位争い。レーシングポイントの”命綱”ストロールのPUは寿命の危機
レーシングポイントのランス・ストロールは、コンストラクターズランキング3位を決める重要なアブダビGPで、寿命が近いパワーユニットを搭載していると認めた。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2020年シーズンのF1もついに最終戦。ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルはすでにルイス・ハミルトンとメルセデスが獲得している。そんな中、注目なのはコンストラクターズランキング3位争いだ。
現在レーシングポイントが3番手にいるが、マクラーレンが10ポイント差、ルノーが22ポイント差の接戦となっている。アブダビGPの結果次第では、得られる分配金が数億円規模で違ってくるのだ。
レーシングポイントは前戦サクヒールGPでダブル表彰台を獲得したが、セルジオ・ペレスのマシンに新たなパワーユニット(PU)を導入したため、今回はグリッド最後方からのスタートとなる。
また、もう一台のランス・ストロールもPU事情は厳しい。彼はムジェロ・サーキットで開催されたエミリア・ロマーニャGPでクラッシュした際にPUを1基失ってしまった。そのため、他のドライバーたちよりもPUのやりくりが難しくなってしまったのだ。
アイフェルGPでは悪天候の影響で金曜日に走行できず、彼の新型コロナウイルスによる体調不良でFP3を欠場するなど、結果として多少マイレージを節約できたものの、ストロールはかなり走行距離を重ねたPUを搭載し、アブダビGPを戦わざるを得ないという。
ストロールはアブダビGPの予選でQ3に進み、8番手。Q3に進出できなかったルノー勢を上回ったが、ランド・ノリスが4番手、カルロス・サインツJr.が6番手となったマクラーレン勢の後塵を拝した。
「今週末、僕たちはエンジンの走行距離に関して、なんとか生き延びているんだ」
ストロールはそうmotorsport.comに語った。
「チェコ(ペレス)は新しいエンジンを手に入れた。僕は、ムジェロでのパンクでエンジンを激しくぶつけてしまった。それでエンジンをダメにしてしまったので、新しいエンジンを導入しなくてはいけなかったんだ」
「新型コロナウイルスでセッションを欠席したから、なんとかシーズン終わりまで持ちこたえていると思う。あまり早くこのことについて話したくなかったんだ」
「エンジンを交換するかどうか迷ったレースが何度かあったし、僕たちはそれをシーズン終了までなんとか保たせようとしていたんだ」
「でも決勝は長いレースになるし、いろいろなことが起こりうる。僕たちはマクラーレンと戦っているが、彼らの方が良いポジションからスタートするんだ」
ストロールは、レース中にラップタイムを妥協せざるを得なくなる可能性があることを認めた。
「1周コンマ1秒くらいかもしれない。でもレースだから、いろんなことが起こりうる。マシンも速いし、戦略も良い。スタートも良いんだ。決勝は多くのことが起こるだろう」
ハースのケビン・マグヌッセンもグリッド降格ペナルティを受けているため、ペレスは19番手からのスタートとなる。前戦サクヒールGPでは、1周目のアクシデントと緊急ピットインで最後尾で落ちながら大逆転優勝しているペレスは、失うものは何もないのではないかと訊かれ、そうではないと答えた。
「失うものがたくさんあるんだ。チャンピオンシップ争いは非常にタイトだからね」
「だから決勝では力強いレースをして、出来る限り前進しなければならない」
チームは後方からのスタートになることを承知の上で、良いマシンを与えることに力を注いできたと、ペレスは語った。
「僕たちはレースに向けてすべてをまとめようとしてきたし、レースに向けてあらゆることに集中してきた。何が出来るかはこれからだけど、決勝では色々なことが起こりうる」
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