F1
F1メカ解説|リヤウイングのたわみテストが厳格化。ルール変更で何が変わった?
F1イギリスGPの直前に、レギュレーション変更が承認され、即時有効となった。多数の微調整が行なわれたが、特に注目なのはリヤウイングのたわみテストの調整だ。

Matt Somerfield
編集: 2022/07/06 14:19
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
Analysis provided by Giorgio Piola
F1第10戦イギリスGPを前に、FIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)が開かれ、そこでレギュレーションの変更が承認された。
これにより、いくつかのルール微調整が即時有効となった。最も興味深い変更点のひとつが、リヤウイングの柔軟性テストに関するモノだ。
Read Also:
各チームが今季導入された新しい技術規則に慣れ始め、ダウンフォースを維持しながら空気抵抗を減らすためのアップデートを着実に行なっている中、リヤウイングとビームウイングのたわみにスポットライトが当てられたのだ。
一見すると、リヤウイングの主翼のたわみに関する変更は、より緩和されたように見えるかもしれない。メインプレーン後縁のたわみが2mmまでとされていたのに対し、3mmまでに変更されたからだ。
しかしここで重要なのは、以前までは”垂直方向”に2mmとされていたのに対し、方向の指定が削除されたことだ。
これは、各チームが指定されていない方向へのたわみを増やすなど、非常に特殊な方法でテストに合格していた可能性があることを示唆している。
さらに、リヤウイングのスロットギャップのたわみテストは、技術指令によって監視されるのではなく、技術規則(3.15.15)に正式に盛り込まれた。
これは、2021年サンパウロGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)が予選結果から除外された問題を受けたもので、W12のリヤウイングが、DRSを展開した際にふたつのエレメント(メインプレーンとフラップ)の間に許されるギャップ(85mmまで)を0.2mmオーバーしていることが判明したのである。
Read Also:
Red Bull Racing members check the RB16B rear wing
Photo by: Giorgio Piola
さらに、昨シーズンのアゼルバイジャンGP以降リヤウイングにつけられているコントラストマーカーもレギュレーション(3.15.16)に明記された。このマークは、FIAが後方の車載カメラで撮影した映像からウィングエレメントの挙動を監視するために使用される。FIAは負荷がかかった際のウイングの動的屈曲の評価を続けたいと考えているようだ。
また今シーズンから、2014年に姿を消したビームウイングが再導入されたことで、各チームは空気抵抗とダウンフォースのバランスを取るために頻繁に仕様変更を行なうようになった。
これまでは、『Y=±100およびY=±215の位置に60Nの荷重を加えたとき、荷重軸に沿って測定してたわみは5mm以下』とされていた。
新しく、より厳格となったテスト(技術規則3.15.12)では、ビームウイングの各エレメントの後縁に150Nの負荷をかけた時、たわみは3mmまでしか許容されなくなった。負荷をかける位置も変更され、前後位置も新たに定められている。
Red Bull Racing RB18 beam wing comparison
Photo by: Giorgio Piola
ほとんどのチームは、週末に使用するリヤウイングのダウンフォースレベルに合わせてビームウイングのデザインを調整する。しかしレッドブルはここ2戦、さらなる空気抵抗低減を目指して、上側のエレメントを取り除き、下側のウイングの角度も変更している。
アルピーヌは開発の一環として、レッドブルが先鞭をつけた、斬新なレイアウトのビームウイングを採用した2番目のチームとなった。
Read Also:
- F1メカ解説|実はこんなところにも! 奇抜なエンジンカバーで話題のレッドブルが忍ばせていたアップデート
- FIAの”ポーパシング抑制”はF1フランスGPからスタートへ。2本目のステーは許可されず
- F1メカ解説|メルセデスのアップデート、どこが変わった? 空力改善のため細部を微調整
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ベッテル、予選Q1敗退もアップデート評価は保留中「持っているはずのグリップを引き出せていなかった」
次の記事 F1メカ解説|アストンマーチン、”グリーン・レッドブル”傾向を強化。小さなフィンの効果は如何に
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Matt Somerfield

F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す
F1
F1 2024/12/24
F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す

F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証
F1
F1 2024/12/17
F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証

F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?
F1
F1 2024/12/15
F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?
最新ニュース

アコスタ「表彰台を狙えたのに、たった3つのコーナーで全て失った」多重クラッシュ引き金のマルケス弟を批判
MotoGP
MGP MotoGP
日本GP
10 時間前
アコスタ「表彰台を狙えたのに、たった3つのコーナーで全て失った」多重クラッシュ引き金のマルケス弟を批判

スプリント2位で初表彰台。でも「運が良かった。実力通りじゃない」新人モレイラは謙虚
MotoGP
MGP MotoGP
日本GP
10 時間前
スプリント2位で初表彰台。でも「運が良かった。実力通りじゃない」新人モレイラは謙虚

ミシュラン、日本GP決勝でソフトタイヤ使用を禁止。スプリントでの消耗受け異例の決定……ウォームアップは20分へ延長
MotoGP
MGP MotoGP
日本GP
11 時間前
ミシュラン、日本GP決勝でソフトタイヤ使用を禁止。スプリントでの消耗受け異例の決定……ウォームアップは20分へ延長

ホンダF1折原エンジニア、アロンソ&ストロール揃っての予選Q2進出に安堵「どんな展開にも対応できるように準備します」
F1
F1 F1
バーレーンGP
11 時間前
ホンダF1折原エンジニア、アロンソ&ストロール揃っての予選Q2進出に安堵「どんな展開にも対応できるように準備します」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録