F1 スペインGP

古傷悪化でスペインGP欠場のストロール。アストンマーティンが代役を立てられなかったのはなぜ?

アストンマーティンのランス・ストロールは、F1スペインGP予選を14番手で終えた後、手の負傷を理由に欠場。チームが代役を立てられなかったのはなぜだろうか?

Stuart Codling

Stuart Codling

編集: 2025/06/01 11:35

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Fernando Alonso, Aston Martin Racing

Lance Stroll, Aston Martin Racing

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images via Getty Images

 アストンマーティンは、ランス・ストロールがF1スペインGP決勝を欠場することを発表したが、代役を立てられなかったのは欠場を決めたタイミングが遅すぎたからだ。

 ストロールは2023年シーズンの開幕前に自転車トレーニング中の事故で右手を骨折。手術を受けていたが、その古傷が6週間ほど前から悪化していたのだという。

 しかしストロールは予選を14番手で終えており、この決断のタイミングは代役を立てるには遅すぎた。

 アストンマーティンには2022年のF2チャンピオンであるフェリペ・ドルゴビッチがリザーブドライバーがとして控えており、メルセデスのリザーブドライバーであるバルテリ・ボッタスを起用することも可能だった。

 しかしF1の競技規則では、ドライバー交代を許されるタイミングについて非常に明確に定めている。

 競技規則第32.1条には、各シーズン中、チームはレースで最大4人のドライバーを起用できると定められている。しかし今回のスペインGPのような、通常のグランプリの週末では、予選後にドライバーを変更することはできない。

 続く32.2条には、ドライバー交代のタイミングについて次のように定めている。

「最初の車検終了後に提案された変更については、スチュワードの同意を得るものとする。ドライバー変更は、a) スプリントセッションが予定されていない各大会において、予選セッション開始前であればいつでも。b) スプリントセッションが予定されている各大会において、スプリントセッションに参加するドライバーの場合はスプリント予選セッション開始前、決勝レースに参加するドライバーの場合は予選セッション開始前であればいつでも可能だ」

「不可抗力の理由による追加変更については、別途検討する」

Mike Krack, Chief Trackside Officer of the Aston Martin F1 Team

Mike Krack, Chief Trackside Officer of the Aston Martin F1 Team

Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images via Getty Images

 アストンマーティンがストロールの欠場を発表したのは土曜日の夜で、ストロールが予選14番手となったセッションの終了後だったため、有効期限は過ぎていた。

 ストロールが6週間前から痛みがあることを自覚していたことから、チームが今週末のストロールの代役を「不可抗力」で立てるのは難しいだろう。そのためおそらく、チームは少なくとも今回の決勝レースまではストロールが出場することを前提に考えていたはずだ。

 しかしストロールの状況が深刻だったのか、レースを安全に走り切ることはできないと判断されたのか、予選後にストロールを欠場させるという苦渋の決断が下されたと考えるのが自然だ。

 ストロールは再手術を受けるため、2週間後のカナダGPに出場できるのかは不透明。ストロールにとっては母国レースだが、彼の状態によってはドルゴビッチがF1デビューを果たすか、ボッタスが昨年以来のF1復帰を果たす可能性がある。

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