岩佐歩夢、FIA F2スプリント初優勝に「自分のパフォーマンスには満足!」チームオーナーも走りを褒めちぎる

今季もF1直下のFIA F2に参戦する岩佐歩夢(DAMS)は、第2ラウンドのジェッダ戦スプリントで優勝。自身の「パフォーマンスには満足している」と述べ、チームオーナーも走りを称賛した。

Ayumu Iwasa, Dams, 1st position, in Parc Ferme

Ayumu Iwasa, Dams, 1st position, in Parc Ferme

Mark Sutton / Motorsport Images

 2022年に続き2023年もFIA F2へ参戦する岩佐歩夢(DAMS)は、シーズン第2ラウンド・ジェッダ戦のスプリントレース(レース1)で優勝。自身のパフォーマンスは満足できるモノだったと考えている。

 ジェッダ市街地サーキットを舞台に開催されたF1サウジアラビアGPの併催となったF2ジェッダ戦。金曜日に行なわれた予選で岩佐は6番手を獲得した。

 土曜日のレース1は予選のトップ10がリバースグリッドとなるため、岩佐は4番グリッドからタイヤ交換義務無しのスプリントレースに挑んだ。

 スプリントレース決勝では抜群のスタートを決め2番手まで浮上すると、2周目には首位までポジションを上げた。その後セーフティーカーが2度出動する中でも岩佐は首位をキープし、襲いかかるジェハン・ダルバラ(MPモータースポーツ)やヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)の攻撃を交わしトップチェッカーを果たした。

 岩佐としてはこれが今季F2初優勝。スプリントレースでの勝利もこれが初となった。

Victor Martins, ART Grand Prix, Ayumu Iwasa, Dams and Jehan Daruvala, MP Motorsport arrive in Parc Ferme

Victor Martins, ART Grand Prix, Ayumu Iwasa, Dams and Jehan Daruvala, MP Motorsport arrive in Parc Ferme

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

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「予選では思うようにスピードが出ませんでしたが、6番手を確保することができ、両レースとも良いポジションから戦うことができました」

 岩佐はチームを通じてそう語った。

「スプリントレースでは素晴らしいスタートを切り、序盤からリードを奪うことができました。なので自分のパフォーマンスには満足しています」

「レース運びも上手くいき、他のマシンに後れを取ることなく優勝することができました」

 日曜日に行なわれたタイヤ交換義務のあるフィーチャーレース(レース2)で岩佐は、他車のペナルティにより5番手からスタートするもペースが上がらず序盤でピットイン。ただ、第2スティントでも厳しい戦いを強いられた。

 しかし、他車がスピンにより自滅していく中、岩佐は堅実な走りで4番手まで順位を上げた。レース終盤は同じレッドブル育成所属のデニス・ハウガー(MPモータースポーツ)を抑えきって、4位入賞を果たした。

 フィーチャーレースを振り返り、岩佐は次のように続けた。

「ペースは安定していましたが、トップ3に食い込むには不十分でした」

「フィーチャーレースはもっと良いレースにできたとは思いますが、タイトル争いに向けて良いポイントを獲得できたと思います」

 岩佐はスプリントレース優勝により10ポイント、フィーチャーレース4位によって12ポイントを獲得。唯一開幕4レースで連続入賞を果たし、ドライバーズランキングではラルフ・ボシュング(カンポス)とテオ・プルシェール(ARTグランプリ)に次ぐ3番手につけている。

Ayumu Iwasa, Dams

Ayumu Iwasa, Dams

Photo by: Red Bull Content Pool

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 DAMSチームのオーナーであり、元F1ドライバーのシャルル・ピックは、ジェッダ戦を振り返り次のように語っている。

「アユムはスプリントレースで素晴らしい仕事をしてくれたし、我々としても優勝できてとても嬉しい」

「スタートは完璧で、2周目には4番手から首位に浮上した。本当に見事だったし、その後のディフェンスも素晴らしかった」

「このコースは、DRSゾーンが連続しているからリードを保つのは常に難しいが、彼は見事にレースをコントロールした」

 フェラーリのF1ドライバーであるシャルル・ルクレールの弟であり、岩佐のチームメイトのアーサーはスプリントで11番手に終わったものの、フィーチャーレースでは8番手とDAMSとしてもダブル入賞を果たした。

 ピックはフィーチャーレースでは「両ドライバーが力強い走りとスピードを見せた」と評価しているものの、岩佐も語る通りマシンのペースには改善点があるという。

「マシンのペースはまだまだ我々の望むところにないが、ふたりのドライバーのポテンシャルは高い。(次戦)オーストラリアでもこの勢いを持続させたい」

 
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