レースレポート

フォーミュラE 第1戦ディルイーヤePrixレース1

FE開幕戦ディルイーヤ:バード優勝。参戦初戦ポルシェ&メルセデスが表彰台

フォーミュラEシーズン6開幕戦ディルイーヤePrixのレース1が行なわれ、サム・バードが優勝した。参戦初戦のポルシェ(アンドレ・ロッテラー)とメルセデス(ストフェル・バンドーン)も、表彰台を獲得した。

田中 健一

編集: 2019/11/22 13:13

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Sam Bird, Virgin Racing, Audi e-tron FE06

 フォーミュラEの第6シーズン開幕戦ディルイーヤePrixのレース1を制したのは、ヴァージンのサム・バードだった。2位にはポルシェのアンドレ・ロッテラー、3位にはメルセデスのストフェル・バンドーンが入った。新規参戦の2チームが、いきなり表彰台を獲得した形だ。

 いよいよ開幕を迎えたフォーミュラEの第6シーズン。このシーズンからポルシェが参戦開始。またメルセデスも、ワークス体制でのフォーミュラE参戦をスタートさせた。これで全12チーム24台に増え、参戦メーカー数も増加……これまで以上に世界中からの注目が高まることになった。

 開幕戦の舞台は、サウジアラビア首都リヤドの近郊、ディルイーヤの市街地コース。1周2.494kmと短いが、その中に21のコーナーが存在するテクニカルなコースだ。決勝は45分+1周で争われた。

 予選ではBMWのアレクサンダー・シムスがポールポジションを獲得。そしてワークス参戦初戦のメルセデス勢が、2-3位に並んだ。中でもこれがFEデビュー戦となる今季のFIA F2王者ニック・デ・フリーズが3番手につけ、その適応能力の高さを見せつけた。

 スタートではシムスがホールショットを奪い、2番手にストフェル・バンドーン(メルセデス)、3番手にデ・フリーズと、上位の順位は変わらず。スタート直後のシケインでも、大きな混乱はなかった。予選でクラッシュがあったニコ・ミュラー(ドラゴン)は、マシンの修復を試みたが、スタートまでには間に合わなかった。

 上位3台は好ペースで飛ばし、4番手以下を引き離していく。その4番手エドアルド・モルタラ(ベンチュリ)はペースが上がらず、サム・バード(ヴァージン)にプレッシャーをかけられていく。

 日産・e.ダムスのセバスチャン・ブエミは、2周目あたりからペースが上がらず、3周目のセクター2でマシンをストップさせてしまった。ブエミはマシンをリセットし、再び走り出すも、ピットに戻ることを選択した。

 スタート直後は逃げの体制に入ったかと思われた上位3台だが、次第にペースを取り戻したモルタラが接近。さらにバードもこれに追いつき、トップ集団は5台となった。

 9周目のターン18で、モルタラが3番手デ・フリーズに仕掛けるが、アウトに弾かれる形となってしまう。このタイミングで5番手バードがアタックモードを起動(アタックゾーンを通過すると、4分間にわたってパワーブーストを得ることができる。決勝レース中に2回使わなければならない)。一時ジェローム・ダンブロジオ(マヒンドラ)に抜かれはしたが、そのパワーブーストを使ってすぐに抜き返した。バードは10周目にはモルタラもオーバーテイクすることに成功した。

 その10周目には、メルセデスの2台もアタックモードを起動。首位のシムスは翌11周目にアタックモードを作動させ、ペースを上げて2番手バンドーンをさらに引き離していく。

 ただそのシムスは、アタックモードが終了した16周目頃からペースダウン。一時2秒ほどあったバンドーンとの差が、一気に1秒以下にまで縮まった。

 バンドーン、デ・フリーズ、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)、ブエミ、アンドレ・ロッテラー(ポルシェ)にファンブーストが与えられたことが発表された。先頭のシムスはファンブーストを得られず、厳しい展開となることが予想された。しかもシムスは、他のドライバーよりもバッテリー残量が少ないことも明らかになった。

 20周目、2回目のアタックモードを起動したバードは、デ・フリーズに接近。上位集団には5番手ロッテラーも追いついた。そして22周目にバードがデ・フリーズをオーバーテイク。ついに3番手に浮上した。

 ちょうどこの頃、昨シーズンの王者であるジャン-エリック・ベルニュ(DSテチータ)がピットイン。レースをリタイアすることになった。

 23周目のターン21で、バンドーンがシムスをオーバーテイク。これに乗じて、バードもシムスを抜いた。また後方ではロッテラーがデ・フリーズを抜いて4番手に上がった。

 24周目にはシムスとデ・フリーズがアタックモードを起動。これでふたりは順位を落とし、トップ3はバンドーン、バード、ロッテラーという顔ぶれとなった。

 27周目のやはりターン21で、バードがバンドーンのインを攻めてオーバーテイク完了! ついに首位に立った。バンドーンはまだアタックモードを使い切っていないが、5番手までが数珠繋ぎの状態。アタックゾーン通過でポジションを複数落としてしまうのは必至である。バンドーンは難しい判断を強いられることになった。

 29周目、ローランドがシムスをターン21で抜き、4番手に上がった。

 バンドーンは30周目にアタックモードを作動させるためにアタックゾーンを通過。その間にロッテラーに先行されてしまった。しかしその直後にセーフティカーが出動。アプトがクラッシュし、コースを塞ぐような形で止まってしまったのだ。バンドーンは、アタックモードの恩恵を受けることができなかった。

 残り時間約1分半、33周目からレース再開となった。順位が変わることはなく、残りタイムはゼロに。34周目がファイナルラップとなった。

 バードはロッテラーを引き離し、1.3秒の差をつけてトップチェッカー。2位にはロッテラーが入った。3位には最後ロッテラーを追い詰めたバンドーンが入った。なお2位はポルシェ、3位はメルセデス……今季からワークス参戦をスタートさせた2チームが、いきなり表彰台を獲得することとなったわけだ。4位には日産・e.ダムスのオリバー・ローランドが入った。ルーキー最上位は、6位のデ・フリーズだった。

 なおフォーミュラEの第2戦は、11月23日(土)に開幕戦と同じディルイーヤで開催される。

順位 ドライバー チーム 周回数 タイム 差 前車との差 平均速度 ポイント 1 United Kingdom サム バード United Kingdom ヴァージン・レーシング 34 46'17.371       25 2 Germany アンドレ ロッテラー Germany ポルシェ・チーム 34 46'18.690 1.319 1.319   18 3 Belgium ストフェル バンドーン Germany メルセデス 34 46'19.043 1.672 0.353   15 4 United Kingdom オリバー ローランド Japan Nissan e.dams 34 46'19.315 1.944 0.272   12 5 Netherlands ロビン フラインス United Kingdom ヴァージン・レーシング 34 46'21.354 3.983 2.039   10 6 Netherlands ニック デ・フリーズ Germany メルセデス 34 46'21.931 4.560 0.577   8 フルリザルトを見る

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