フォーミュラE

フォーミュラEが抱えるジレンマ。大幅パワーアップ&大型化の新世代マシン『Gen4』でカレンダーも様変わり?

あらゆる兆候から見て、今年8月に開催されるフォーミュラEロンドンE-Prixは、イベントとしては最後の開催となる可能性が高い。

Ed Hardy

Ed Hardy

公開日時: 2026/04/23 3:01

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Nick Cassidy, Jaguar TCS Racing

Nick Cassidy, Jaguar TCS Racing

写真:: Simon Galloway / LAT Images via Getty Images

 フォーミュラEが火曜日にポール・リカール・サーキットでGen4マシンを発表した際、パドックで大きな話題となったのは、Gen4マシンがデビューするシーズン13(2026-27)のカレンダーがどうなるかだった。

 というのも、フォーミュラEの新型車両『Gen4』は、その驚異的な性能ゆえにこれまで通り市街地のストリートサーキットでレースを開催するという方針を貫くべきか、それともより伝統的な常設サーキットで開催すべきかというジレンマに直面しているからだ。

 常時4輪駆動のGen4は最大出力がGen3の350kWから、600kW(約816PS)まで、実に1.7倍にパワーアップしている。その驚異的なパワーに加え、その重量とサイズも問題だ。重量はこれまでより87kg増加。全長は439mm、全幅は90mm大きくなっている。

関連ニュース:

 Gen4導入に伴い、これまで選手権で使用されてきたサーキットでレースができなくなる可能性があるという問題が生じる。F1マシンと比べても全幅が110mm狭いだけのGen4にとっても、F1と同様、コースが狭くこれまでのようなバトルができなくなる懸念が生まれるのだ。

 問題となるのはモナコだけではない。ロンドンE-Prixは2021年からエクセル・サーキットを会場としてカレンダーに名を連ねており、シーズンの最終戦として、ファンにとても人気があった。しかし、ターン10~13やターン18~20のような曲がりくねったセクションがある、非常にタイトなコースでもある。

The Gen4 car is larger, heavier and faster than the Gen3 Evo

The Gen4 car is larger, heavier and faster than the Gen3 Evo

Photo by: FIA Formula E

「より大きく、よりパワフルな車になるので、これまで考えていなかったサーキットも走れるようになった」と、フォーミュラEのCEOであるジェフ・ドッズは語った。

「悪い面としては、現在我々がレースをしているお気に入りのサーキットの中には、Gen4カーでは非常に走りにくいものもあるということだ」

「ファンに人気のロンドン・エクセルでのレースは、個人的にも大好きなレースだが、Gen3 Evoカーが屋内セクションから屋外セクションに出る時点で既に混戦状態になり、狭いボトルネックが発生する」

「Gen4は、それは絶対に不可能だ。危険すぎるし、複雑すぎる。非常に複雑なレースになってしまうだろう」

 つまり、あらゆる兆候から判断すると、8月15日~16日に開催されるシーズン最終戦である今年のレースが、フォーミュラEにとってロンドンでの最後のレースとなる可能性が高い。フォーミュラEは他の開催地を模索しており、6月には世界モータースポーツ評議会にカレンダー案を提出する予定だ。

 後継の開催地はまだ決まっていないが、パドックでの噂話では、ブランズ・ハッチが後継候補として有力視されている。確かに都心部ではないが、ロンドンからのアクセスは比較的容易であり、歴史あるこのサーキットが目玉イベントを失った今、ブランズ・ハッチはフォーミュラEの拠点として真価を発揮する可能性がある。

 これまで、都市部で市街地コースを舞台にすることでファンを集めてきたフォーミュラE。時代は変わりつつあり、フォーミュラEが独自のセールスポイントを失いつつあるという見方もあるが、チャンピオンシップ責任者でありフォーミュラEの共同創設者でもあるアルベルト・ロンゴはこれとは反対の見解を示している。

「クルマが速くなればなるほど、これまで使用してきたサーキットに留まることが難しくなることは最初から分かっていた」

「都心部でのレースは一つの選択肢だ。ストリートコースは我々が慣れ親しんできたことだ」

「モスクワ、パリ、ローマで行なったレースを忘れてはならない。あれらは純粋なストリートコースだった。都心といえば、メキシコのような場所も含まれる。たとえ常設コースであっても、そこは都心であり、地下鉄で行くことができる」

「常設サーキットを使うのは、なぜダメなんだ? これは、いずれ地球上で最速となるマシンをアピールすることなんだ。だから、それを際立たせるサーキットを使い始めよう。我々のDNAは健在だ」

関連ニュース:

 

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 【動画】ついにF1に迫る速さに!? フォーミュラEの新世代車両『GEN4』の走行シーンが続々公開

次の記事 今年でF1開催最後のザントフールト、フォーミュラE開催の可能性。運営側と協議中と認める

More from

Ed Hardy



連勝レッドブルは最強チームじゃない? フェラーリ代表語る「スタート直後の1コーナーをうまくやれていれば、我々が勝ったかもしれない」

F1

F1

シンガポールGP

16 時間前

連勝レッドブルは最強チームじゃない? フェラーリ代表語る「スタート直後の1コーナーをうまくやれていれば、我々が勝ったかもしれない」



レッドブル、ADUO制度の微調整に向けFIAに協力「最初の評価には驚いた」

F1

F1

バーレーンGP

1 日前

レッドブル、ADUO制度の微調整に向けFIAに協力「最初の評価には驚いた」



メルセデスのアップデートは”ハズレ”なのか? 新パッケージのアントネッリ苦戦「今のところ、かなり厳しい状況」

F1

F1

シンガポールGP

4 日前

メルセデスのアップデートは”ハズレ”なのか? 新パッケージのアントネッリ苦戦「今のところ、かなり厳しい状況」

最新ニュース



多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」

スーパーGT

SGT スーパーGT 8 時間前

多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」



優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」

スーパーフォーミュラ

SF スーパーフォーミュラ

第9戦・第10戦富士

8 時間前

優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」



ピアストリ「タイヤのパンクが、結果的に助けになった」シンガポールはハミルトン抜き5位

F1

F1 F1

シンガポールGP

9 時間前

ピアストリ「タイヤのパンクが、結果的に助けになった」シンガポールはハミルトン抜き5位



MotoGPライダー、ファンイベント欠席のペナルティに反発強める。ポイント剥奪などは「やりすぎ」

MotoGP

MGP MotoGP

インドネシアGP

10 時間前

MotoGPライダー、ファンイベント欠席のペナルティに反発強める。ポイント剥奪などは「やりすぎ」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録