アキュラ『ARX-06』の新エンジン、インディカーとも関連深し! 開発の初期段階で「共通点があった」
アキュラのLMDh車両『ARX-06』に搭載された新型V6エンジンは、インディカーでの導入が延期された次世代パワートレインと共通点があるという。
写真:: Andreas Beil
アキュラはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の開幕戦、デイトナ24時間レース(1月26~29日)でLMDh規定のマシン『ARX-06』をデビューさせる。
このマシンは2.4リッターのツインターボV6エンジンを搭載している。アメリカでのトップクラスレースでは初となる、ハイブリッドシステムと組み合わされることになる。設計チームには多くの自由度があると同時に、かなりのリスクがあったとホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)のプレジデントであるデビッド・ソルターズは語った。
またソルターズは以前、ARX-06のマシン開発には日本のホンダ・レーシング(HRC)が密接に協力しており、F1で培った知見が活かされていると明かしていた。そしてさらに、この新しいエンジンはインディカーとも深く関連しているようだ。
インディカーは2023年から、ハイブリッドシステムの導入と合わせて、2.4リッターツインターボV6エンジンを導入することが決まっていた。しかしサプライチェーンや開発の問題により、ハイブリッド化は2024年に延期。新エンジンの導入も遅れることになった。
Acura ARX-06 engine
Photo by: Acura
ARX-06で使われるエンジンは、インディカーで開発が進められていたモノと同じなのか、質問を受けたソルターズは、設計プロセスにおいて複数年、両者に関連性があったことを認めた。
少なくとも今後2シーズンは2.2リッターのエンジンを使用するというインディカーの決定について、「2年前は想像できなかった」とソルターズは話した。
「共通点はある。プレジデントは予算を管理しなければならないし、我々は自社でパワートレインを製造するレーシングカンパニーだから、シミュレーションツールやベンチテスト、組み立てなどある程度の経済性が必要なんだ」
「複数のレースシリーズに参加している以上、それを組み合わせて効率化を図らないのは、かなり愚かなことだ。我々はクレイジーだが、それほどではない。だが最初は共通性があっても、次第にミッションが異なってくるんだ」
「HPDは30年の歴史があるから、その間に色々なものが生まれた。でも24時間レースはグランプリを5回連続で走るのと同じようなものだから、オーダーメイド(で設計しなければならないもの)もある。ミッションは、我々のレースの将来にわたって最高のレーシングエンジンを作ることだった」
ARX-06のエンジンの設計と製造プロセスの方法論についてさらに説明を求められたソルターズは、次のように語った。
「まず、ベースとなるレーシングカーを作るために何が必要かを考え、次にレーシングエンジンとして何があるのか、何を作るべきかを検討した」
「その結果、その両方を組み合わせたものになった。シミュレーションのあと、すぐに単気筒の部品を作り、コンセプトを証明した。そして、2.4リッターV6ツインターボのレーシングエンジンを作ったんだ」
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