SFライツ第5大会鈴鹿|宮田莉朋、最終大会を待たずにシリーズチャンピオン決める
2020年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の鈴鹿大会で宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM’S)が3レースを残してシリーズチャンピオンを決めた。

鈴鹿サーキットで行なわれた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第5大会。その3レース目となる第14戦決勝で優勝を飾った宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM’S)が最終の富士大会を待たずにシリーズチャンピオンを決めた。
今回もスーパーフォーミュラ、TCRジャパンシリーズとの併催で第12戦~第14戦までの3レースが行なわれたSFライツ。12月5日の午前に行なわれた予選では、前回までと同様に宮田と阪口晴南(B-MAX RACING TEAM)による激しいタイムアタック合戦となったが、阪口が1分49秒046をマークし、宮田を0.153秒引き離して第12戦のポールポジションを獲得した。
逆転チャンピオンを考えると、もう後がない阪口。午後の第12戦決勝ではイン側の宮田を厳しく警戒する動きを見せたが、1コーナーでは宮田がトップを獲得。さらに3番手スタートの河野駿佑(RS FINE)も2番手に浮上した。
宮田は、これまでのレースと同じように1周目から着実に後続を引き離し、最終的に11秒のリードを築いて今季9勝目をマークした。一方、なんとか逆転を狙っていた阪口だったが、スタートでの宮田へのけん制が幅寄せ行為という裁定となり、ドライブスルーペナルティが出された。これにより、8位でレースを終えることとなった。
その阪口は12月6日(日)の朝に行なわれた第13戦決勝でリベンジを果たす快走をみせた。前日の予選でのセカンドタイムでグリッドが決められたのが、このレースも阪口がポールポジションを獲得。スタートでしっかりとトップを守り1コーナーを通過した。これに対し、3番グリッドの小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM’S)が宮田を逆転し2番手に浮上した。
前日と打って変わり追い上げる展開となった宮田。なんとか逆転のチャンスを探っていたが、6周目のデグナーでスピンを喫してしまい、グラベル上でマシンがストップしてしまった。これにより宮田は今シーズン初のリタイアとなった。
トップ争いは阪口と小高の一騎打ちとなったが、阪口が最後までトップを守りきり、今シーズン4勝目をマークした。2位には小高が続き、3位には名取鉄平(TODA RACING)が続いた。
スーパーフォーミュラ第6戦の決勝後に行なわれた第14戦では、第12戦のレース結果順でグリッドが並べられた。ポールポジションスタートとなった宮田は順調に後続との差を広げる走りを披露。途中セーフティカーが出動するなど、波乱のレース展開となったが、宮田は全く動じることなく周回を重ねていき、今季10勝目をマークするとともにファステストラップのボーナス1ポイントも獲得した。2位には8番手スタートから追い上げた阪口が入り、3位には小高が続いた。
これにより、宮田は富士大会の3レースを待たずにシリーズチャンピオンを獲得した。全日本F3選手権時代から数えて4年目で悲願の戴冠となった宮田。記者会見ではシーズンを振り返り、このように語った。
「新型コロナウイルスの影響もあり、テストができていなくて、新しいクルマになってどういう風に動くのかもまったく分からない状況でした。8月の公式テストまで一度も乗れずに過ごしていて、正直、今年は自信がありませんでした」
「ライバルたちがテストをしているという情報はかなりあったので、昨年よりももっと厳しいシーズンになるんじゃないかと予想していました。いざ開幕してみると、予想以上に僕らのパフォーマンスが高かったというより、逆に情報の割にまわりと離れていないなという印象でした。(第13戦では)焦りは感じていないつもりでしたが、気持ちのどこかでシリーズポイントを考えていたのだろうなと思いました。それも大事ですが、勝てばおのずとチャンピオンが獲れるので第14戦は勝つことだけを意識して臨みました。こうしてチャンピオンを獲ることができて、本当にホッとしています」
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