Moto2フランス決勝｜アコスタ転倒で初優勝幻に消える……僚友フェルナンデスが勝利。小椋藍5位

　MotoGP第7戦フランスGPのMoto2クラス決勝が行なわれ、アウグスト・フェルナンデス（Red Bull KTM Ajo）が今シーズン初優勝を果たした。

　Moto2クラスの予選では前戦ウイナーの小椋藍（IDEMITSU Honda Team Asia）が転倒し8番手。決勝レースはサム・ロウズ（Elf Marc VDS Racing Team）が前日の転倒から体調不良により欠場となったため、小椋は繰り上がって7番グリッドからのスタートとなった。

　ポールポジションは2021年のMoto3王者であるペドロ・アコスタ（Red Bull KTM Ajo）が獲得。2番手にはジェイク・ディクソン（Inde GASGAS Aspar Team）、3番手にはフェルナンデスが並んだ。

　なおMoto3クラスの決勝レースでは一時的に雨が降る場面があったが、その後天候は回復。Moto2クラスは快晴でレースがスタートした。

　ポールシッターのアコスタは、スタートでつまずくことなく順当にレースをリード。フェルナンデス、アロンソ・ロペス（MB Conveyors Speed Up）、アルベルト・アレナス（Inde GASGAS Aspar Team）という並びだ。中でもアコスタとフェルナンデスのふたりはペースが良く、2周目から隊列を抜け出していく展開で、3周目には既に3番手以下との差が1秒以上にまで広がっていた。

　先頭を進むアコスタと2番手のフェルナンデスは、0.5秒ほどのギャップとつかず離れずの距離。3番手以下との差はラップごとに拡大し、5周目で3秒差となった。

　アコスタはマシンが暴れてバランスを崩すシーンなどがあり、フェルナンデスとの差が縮まってしまい、8周目にはテールトゥノーズ状態に。しかしフェルナンデスはなかなかオーバーテイクを仕掛けず、再び差は開き始めた。

　首位を快走していたアコスタだったが、11周目にターン6でスリップダウンする形でクラッシュ。初優勝に向けて視界良好な場面だったが、無念のリタイアとなった。

　これでフェルナンデスは労せず先頭に浮上し一人旅状態に。2番手はアロン・カネット（Flexbox HP40）、3番手はキャメロン・ボービエ（American Racing）、それを追うソムキアット・チャントラ（IDEMITSU Honda Team Asia）までが表彰台を争う形だ。

　2位、3位争いではチャントラが中盤になりチャージを開始。ボービエ、カネットを続けざまに攻略して2番手にポジションをアップし、レースは残り10周となった。

　以降、チャントラはボービエとカネットを退け続けていたが、残り7周でチャントラはターン8へのブレーキングでオーバーランしてしまうミスを犯してしまい、2番手にカネット、3番手にボービエとなった。

　大きく遅れてしまったチャントラだったが、ボービエもその後ミスを犯したことでギャップは接近。チャントラは残り2周の最終コーナーブレーキングでイン側にバイクをねじ込み、ボービエをオーバーテイクして3番手へ浮上した。

　一人旅を続けたフェルナンデスは、最終的に3.7秒のマージンを保ってトップチェッカー。今シーズン初優勝となった。2位はカネット。3位はミスはあったものの、最後に挽回してみせたチャントラだ。

　小椋藍はスタートから序盤にかけて12番手にまでポジションを落としてしまったが、徐々にポジションを上げていき、最終的に5位でフィニッシュを果たした。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度	ポイント
1	アウグスト フェルナンデス	25	-				25
2	アロン カネット	25	3.746	3.746	3.746		20
3	ソムキャット チャントラ	25	4.628	4.628	0.882		16
4	Cameron Beaubier	25	4.745	4.745	0.117		13
5	小椋 藍（Ai Ogura）	25	15.376	15.376	10.631		11
6	マルセル シュロッター	25	17.547	17.547	2.171		10
7	Joe Roberts	25	19.035	19.035	1.488		9
8	Celestino Vietti Ramus	25	19.854	19.854	0.819		8
9	ホルヘ ナヴァッロ	25	20.766	20.766	0.912		7
10	Stefano Manzi	25	20.879	20.879	0.113		6
フルリザルトを見る