フォッジア、”ビンダー・ミサイル”で逆転王者の望み断たれる。チームも激怒「努力を無に帰した」
MotoGP第17戦アルガルヴェGPではペドロ・アコスタのMoto3クラスチャンピオン獲得が決定。しかしランキングを争っていたデニス・フォッジアの所属するLeopard Racingは、ダリン・ビンダーとフォッジアの接触転倒によるチャンピオン決定に憤りを示している。
Dennis Foggia, Leopard Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第17戦アルガルヴェGPでは、ペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Ajo)がMoto3クラスのチャンピオンを獲得。しかし、ライバルのデニス・フォッジアが所属するLeopard Racingはチャンピオンを決定づけたダリン・ビンダー(Petronas Sprinta Racing)との接触に憤りを見せている。
Moto3クラスのタイトル争いは首位のアコスタに対し、ランキング2番手のフォッジアが21ポイント差でアルガルヴェGPを迎えており、まだフォッジアにもタイトル獲得のチャンスが残っていた。
レースではフォッジアとアコスタによる優勝争いが展開された。フォッジアがトップでファイナルラップに突入したが、ターン3でアコスタがフォッジアをオーバーテイク。そのままアコスタが優勝すればタイトルが確定するため、フォッジアはなんとしても抜き返す必要がある状態だった。
しかしレースはあっけない結末を迎えた。アコスタがフォッジアを追い抜いたターン3で、4番手に位置していたビンダーが後方からフォッジアに衝突し、彼を転倒させてしまったのだ。
ライバルが脱落したアコスタはそのままトップチェッカー。Moto3クラス初年度でタイトル獲得を決めた。ルーキーライダーの軽量級タイトル獲得は、1990年のロリス・カピロッシ以来だ。
フォッジアに追突したビンダーは4位でフィニッシュ。後にこれが無責任なライディングだったと判断され、失格処分が科せられている。レース後にビンダーはLeopard Racingのガレージへ謝罪に訪れたが、この際はスタッフに追い返されてしまった。
Leopard Racingはタイトル争いの最中に、こうした形で勝者が決まってしまったことに憤っており、SNSへの投稿では次のように記している。
「ダリン・ビンダーが、デニス・フォッジアのチャンピオン争いのチャンスを断った後に、ボックスに滞在することを我々は望んでいなかった。あの瞬間は適切ではなかったと、そう考えるべき理由があった」
「ダリン・ビンダーは我々チームの今年の努力とハードワークを全て無に帰したのだ」
「あれは単なるレースインシデントではない。それを理解してほしい。ただ最も重要だったのは、デニス・フォッジアがクラッシュ後も元気だったことだ」
フォッジアは今シーズン前半9レースでは浮き沈みが激しく、1勝と表彰台2回を記録した一方で、5レースでポイントを獲得できていなかった。しかし後半戦に入ると抜群の安定感を発揮。夏休み明けのスティリアGPを除いて、毎レース表彰台を獲得して、アコスタとのポイント差を大きく縮めていた。
タイトル獲得の望みが、やりきれない形で途絶えたフォッジア。彼はレース後、2022年にRNFヤマハからMotoGPクラスにデビューするライダーが、こうしたクラッシュを引き起こしたことは驚きだと語った。
「今シーズンについて話したい。僕は凄く満足しているんだ」と、フォッジアは語りだした。
「序盤はそうでもなかったけど、後半戦では僕が最も一貫性が有り、そして最も強いライダーだったと思う」
「今回は残念だ。良いペースがあると思っていたし、逃げられるとも思っていたんだ。でも他のレースと同じように、僕が優勝してもペドロが2位や3位に入ってくれば、それでも十分じゃなかった」
「それで僕は集団に留まった方がいいと思った。だから彼も追いついて、僕らは格闘することになった」
「ビンダーは僕を一度捕まえていたけど、2度目はこらえきれなかったみたいだ。彼は来年MotoGPでレースするんだから驚かされたよ。彼との間でこうしたことが起こるのは、これが初めてでもないんだ」
「僕はチャンピオン争いのために走っていた。それが事実だ」
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