タイトル防衛に失敗したミル「クアルタラロを追い詰められず残念」
2020年シーズンMotoGP世界タイトルを手にしたスズキのジョアン・ミルではあったが、2021年シーズンはタイトル争いから早々に離脱。安定感を維持するもタイトル争いができなかったシーズンを振り返った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2021年シーズンにおいて最もコンスタントに成績を収めたライダーのひとりはスズキのジョアン・ミルだ。しかし、それでもタイトル防衛には失敗。ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)に王座を明け渡す結果となったことに、彼は改めて悔しさを見せた。
ミルは18戦中、完走した16レース全てにおいて予選9位以内に入っている。決勝では、トップ5を11回、6度の表彰台を獲得。しかしながら優勝することができず、後半戦に入るとタイトル争いからは脱落してしまった。
ミルの安定感は前述のように数字にも表れているが、チャンピオンになったクアルタラロと戦うには、常にトップ10にいるだけでは不十分だったと言える。
クアルタラロはトップ10に16回入り、うち11回はトップ5フィニッシュだった。また5勝をあげ、ポイントランキングにおいては278ポイントを獲得した。また、ランキング2位のフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は252ポイントでシーズンを終え、ミルはクアルタラロと70ポイント差の208ポイントで3位だった。
ミルの並外れた安定性を見てきたが、最終的にスズキは2021年に王座を守ることができなかったという結論に達する。彼は昨シーズンの結果について、一言では説明できないと語っている。
「いや、そういう(スズキが王座を守ることができなかった)言い方はしていない。色々なことが積み重なってしまった結果(タイトル争いから離脱した)だ」
「このことについて話すのは少し複雑で、正直言ってちょっと難しい」
シーズン中にはスズキに対して不満を口にすることもあったミルだが、マシンへの責任を全てスズキに負わせるつもりはないと言う。ただ、昨シーズンの起きたことにいては不満があるようだ。
「スズキに何か不満があるわけではなく、この状況に不満があるんだ」
「チャンピオンシップを戦うことができず、シーズンのどの時点でもファビオを追い詰められなかったことに納得がいっていないんだ」
「期待していたこととは違く、残念だよ。ガッカリしている。この言葉につきる」
ミルはこのように2021年シーズンを振り返った。
昨シーズン、ミルは繰り返し、ライバル陣営がシーズンを通してスズキよりもはるかに向上していく様を嘆いていたが、各メーカーの特徴については以下のように表現している。
「スズキ以外のバイクに乗ったことがないからよくわからないけど、でもフィーリングとしては、ドゥカティはパワー。ホンダは俊敏性、ヤマハはグリップ力。そしてスズキは安定感かな」
なおミルとスズキとの契約は、今シーズンをもって満期となる。2023年以降はスズキから離れると考える向きも少なからずある中で、ミルにどのチームに入るかと尋ねるたが、彼は質問に明確には答えなかった。
「今MotoGPで最も強いチームはドゥカティ、ホンダ、そしてヤマハ。そして、そのリストにスズキも入ると思う」
「なるようになるだろうね」
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