アプリリア、フェアリングの下に隠しダクトを搭載! レギュレーション変更前年も空力開発の手を緩めず
タイでのMotoGPプレシーズンテスト2日目から、アプリリアのバイクにはふたつのダクトが搭載された。
Aprilia Racing Team bike detail
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
アプリリアがRS-GP26に搭載した最新のMotoGPトリックが、ブリーラムでのMotoGPテスト最終日に明らかになった。フェアリング下から空気を取り込む、これまで隠されていたダクトが露出したのだ。
アプリリアのロゴが入ったフロントウイングの上、カウルの下面に左右ひとつずつ開口部が設けられているのが本稿の写真からも分かるだろう。
両サイドに開口部が1つずつ設けられ、気流を新たな経路へと導く。昨年までは、F1マシンに着想を得たS字ダクトがフェアリング下部から空気を集め、上部のスクリーン横へと気流を導いていた。
この新たなダクトにより、ふたつの効果を生む可能性が考えられる。
ひとつは空力的特性だ。
フェアリング下、つまりフロントタイヤ周辺の領域の乱流を軽減し、気流をよりクリーンに制御することで、フロントタイヤ後ろにあるラジエーターの冷却効率が向上することが考えられる。
また、レースにおいてもアドバンテージが生まれる可能性がある。
ライダーに向けて新鮮な空気を送ることができれば、エンジンやラジエーターから発生する熱からライダーを守り、レース中も最適な肉体的・精神的パフォーマンスを維持するのに大きく貢献する可能性がある。
テクニカルディレクターのファビアーノ・ステルラッキーニと、ビークルダイナミクス部門責任者のマルコ・デ・ルカのコンビには、驚かされることの連続だ。RS-GP26は、いわばアイデアを具現化する動く実験室であり、プレシーズンテストではバイクをしっかりチェックする必要がある。なぜなら、些細なディテールにこそ驚きが隠されている可能性があるからだ。
アプリリアはエアロ開発に多額の投資を行ない、広範囲にわたる予備的なCFD研究を経て、ドイツ・ケルンにあるトヨタの風洞で特定のコンセプトを極限まで追求した。
1000ccエンジンの現行レギュレーションが最終年を迎える中、急激なイノベーションの急増は必ずしも予想されていなかった。
シーズンが開幕を迎え、空力パッケージがホモロゲーションされると、チームは必然的に来シーズンから施行される850ccエンジン規制に焦点を移すだろう。この新レギュレーションでは、少なくとも理論上は、風洞実験における開発制限がより厳しくなる。
Aprilia's rear swingarm
マルコ・ベッツェッキとホルヘ・マルティンが駆るRS-GP26には、他にも注目すべき空力ソリューションが採用されている。
セパンで初めてお披露目されたフェアリング付きスイングアームも、ブリーラムでのテストで再び姿を現した。カーボン製の空力パーツは下方に伸び、気流を加速させるマイクロベンチュリーダクトのような形状の凹部が設けられた。
The 'panoramix' tail fairing
テールカウル上部には、複雑な形状の空力パーツがひしめいており、ふたつの構成を交互にテストして慎重な評価を続けている様子だった。
昨年は最強ドゥカティに次いでマニュファクチャラーズランキング2位となったアプリリア。レギュレーション変更を翌年に控えても、積極的に空力開発を進めている。
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