システムが裏切った…バニャイヤ、警告誤作動で無念の7位「今季の僕はよくこういうトラブルが起きる」
フランチェスコ・バニャイヤはMotoGP第12戦チェコGPのスプリントで、ドゥカティのタイヤ内圧の監視システムに問題が発生していたと語った。
Marc Marquez, Ducati Team
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第12戦チェコGPスプリントレースで7位に終わったドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、レース中にシステムトラブルが発生していたと明かした。
バニャイヤはチェコGP予選で今季初ポールポジションを獲得。スプリントレースでは序盤にチームメイトのマルク・マルケスに抜かれて2番手となったものの、好調な走りを見せていた。
しかしスプリント中盤にバニャイヤは後ろを振り返りながら突如として減速。ペドロ・アコスタ(KTM)、エネア・バスティアニーニ(テック3)そしてファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)とライバルに次々オーバーテイクを許してしまった。そしてチームメイトのマルケスも同様にペースダウンし、アコスタを前に出すという奇妙な光景が繰り広げられた。
この時のふたりの行動はタイヤの内圧調整だと推定された。MotoGPではフロントタイヤの最低内圧が定められており、スプリントではレースの少なくとも30%で最低内圧を上回って走行する必要があり、さもなければペナルティを受けてしまう。そのため、内圧を上げるために他のマシンの後ろを走ろうとしたのだ。
ただマルケスとバニャイヤでその後の明暗は別れた。マルケスが終盤にアコスタを抜いてスプリントレース11勝目を挙げた一方、バニャイヤは追い抜いていくことができず7位に留まった。
なおフィニッシュ後にマルケスが一度タイヤ内圧で審議対象になった(後にお咎め無し)一方で、バニャイヤは調査対象になっていなかった。
予想通り内圧調整のために必要な動きだったとマルケスは後に説明していたが、ここで不運だったのはバニャイヤだ。彼は本当なら、そもそも内圧調整のためにライバルを前に出す必要すらなかったというのだ。
スプリント後、メディアの前で悲痛な表情を見せながらバニャイヤは発生していたトラブルについて次のように説明した。
「正直、何が起きたのかという疑問について答えるのは僕じゃないと思うけど、ここに(メディア対応に)出る必要があるのは僕だからね」とバニャイヤは言う。
Marc Marquez, Ducati Team
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「フロントタイヤの空気圧が最低値を下回っているのを見て、ブレーキングなどで状況をなんとかしようとしていたんだ」
「残念だけど上手くいかなくて、ペドロに良くない位置で抜かせてしまった。エネアが接触しながら抜いていくとは思っていなかったし、ファビオにも抜かれてしまった。状況を台無しにしてしまったんだ」
「その後、僕は内圧低下を止めることができなかった。他のライダーの後ろを走っても上手くいかず、ペナルティは100%覚悟していたんだ。それでレースを終えてピットに戻って表示を見ると、調査対象にすらなっていなかった」
「状況が理解できていなかった。それでデータを確認してみると、2周目から最低内圧を越えていたことが分かったんだ。つまり今日はダッシュボードのプログラムに問題が発生していたんだ。普段はそんなことは起こらないんだけど、なぜか今シーズンの僕はそういうことに見舞われやすいんだ」
そして最低内圧に関しては、さらに別の問題も発生していたことが後に分かった。シリーズを運営するドルナ・スポーツによると、スプリント後に調査対象にされたマルケスやアレックス・リンス(ヤマハ)、小椋藍(トラックハウス)も内圧には問題なく、システムに問題があったことで調査対象になっていたのだと説明があった。
「レース後、93番、42番、79番のライダーに対するタイヤ内圧による調査で、レースディレクションの警告システムの最低内圧設定に誤りがあったことがすぐに判明した」
「そのためそれ以上の調査やアクションは必要がなかった。全ライダーが最低内圧を遵守していた。このコントロールシステムはチームが使用している警告システムとは別であり、セッション中にのチームやライダーには表示されていないものだ。各チームは独自のパラメーターをコントロールしており最低内圧に関する警告がダッシュボードに表示されている」
つまりチェコGPのスプリントレースでは、マルケスとバニャイヤ、そしてレースディレクションでそれぞれ別の問題が発生していたことになる。決勝レースではこうした問題が再発しないことを期待したいところだろう。
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