「後悔は全くない」転倒で上位フィニッシュ逃すジョアン・ミル、その理由は?
ジョアン・ミルはMotoGPの序盤戦でクラッシュが続いているが、その要因は「ホンダの弱点を補おうとしている」ことだと説明する。
ホンダのジョアン・ミルはアメリカズGPで転倒が続いた。その原因は、「ホンダの弱点を補おうとしている」ことにあると彼は語る。
2026年シーズンが開幕したあと、ミルはホンダ陣営で最速のライダーとして上位を走ってきた。ただ開幕戦では4番手走行中にマシントラブルでリタイア、そしてアメリカズGPではスプリントレース、決勝ともに上位走行中に転倒し結果を残すことができていない。
ミルは特にアメリカズGPでの転倒について、リヤグリップに問題を抱えているマシンとなっていることで、コーナー進入時にフロントタイヤへ過度な負荷がかかってしまい、転倒リスクが高まっていると説明した。
「(アメリカズGPは)有望な週末だったが、良い形で終えることができなかった」と、ミルは語る。
「攻められるポジションにいたし、コーナー進入でできるだけリカバリーしようとしていたんだ。コーナー出口で必要なスピードを得るためにもそうしていた。だけどフロントが限界を迎えてしまった」
そしてミルは、ホンダに対しRC213Vのさらなる改善を求め、現状の競争力ではリスクを負わざるを得ないのだと述べた。
「フロントに頼りすぎず、よりリラックスして走るためにはリヤの改善が必要だ。チームのために全力を尽くしてそれを実現したい」
「しかし現実として、それが改善されなければ、こうしたリスクを取らない限り他と戦うのは難しい」
ミルは2023年にホンダへ加入して以降、グリッド上でも特にクラッシュの多いライダーの一人となっている。加入当初のRC213Vは扱いが難しいことで知られていたが、その後ホンダは着実な改善を見せ、チームメイトのルカ・マリーニは2025年シーズンの大半を大きなトラブルなく走り切っている。
ミル自身も2025年後半からパフォーマンスを向上させ、昨年はもてぎとセパンで表彰台を獲得した。しかしそれでも、特にレース本番においてクラッシュの多さは大きく減少していない。
それでもミルは、アプローチを変えるつもりはないと語る。過去に自分に対する期待値を下げたことで苦しい時期を経験したためだ。
Joan Mir, Honda HRC
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「自分にはチャンスがあると思ってレースに臨みたい」と彼は述べた。
「2023年と2024年はその気持ちを持てずに非常に苦しい時間を過ごした。あの状態には戻りたくない」
「ただ参加しているだけでは満足できない。大きな目標を争えるときにこそ楽しめるんだ。そしてそれが多くのクラッシュにつながっている」
「ここCOTAでは、攻める必要があった。自分の選択に後悔は全くない。チームもその点では自分を支持してくれていると思う」
なおブラジルGPの予選や、アメリカズGPのフリー走行では転倒が多発していたが、そういったセッションではミルは無事に走りきっている。一方でポイント獲得がかかったレースでクラッシュしているが、ミルはこれが偶然ではないと語る。
「単独走行であれば、かなり速く、かつ安全に走ることができるんだ」
「しかし他のマシンの後ろにつくと、エアロの影響のある中でのスリップストリームを受けつつ、同じように減速するにはリスクを取らなければならない」
「遅れを取り戻そうとすれば、リスクは倍になる。そしてそれが転倒の可能性を高めるんだ。それがレースで起きていることだ。だから僕はレースでクラッシュしている。すべてはつながっているんだ」
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