「ヤマハ離脱の決定は正しかった」ロレンソ、変化望んだ2016年の“分かれ道”
ホルヘ・ロレンソは、グランプリキャリアの過去数年をもう一度やり直せる場合でも、2016年を最後にヤマハを離脱する決定は変わらなかっただろうと考えている。
写真:: Yamaha MotoGP
2016年、ホルヘ・ロレンソは長年在籍し3度のMotoGPタイトルを共に獲得したヤマハを離れ、ドゥカティへ移籍する決定を下した。
そのロレンソはドゥカティでは2年間を過ごし、計3勝。ランキング7位を記録した後、2019年にはホンダへと移籍した。しかしホンダではマシンの適応に苦戦し、ロレンソは最終的にその年限りでの現役引退を選ぶことになった。
現在ロレンソは古巣のヤマハにテストライダーとして復帰し、プレシーズンテストではYZR-M1に再びまたがると、自分にとって理想的なバイクだと再確認していた。
しかし彼は結果的にキャリアの分かれ目となった移籍の決断について、過去に立ち戻れたとしても同じ決定を下すだろうと語っている。
「チームからの愛情の欠如以上に、(バレンティーノ)ロッシがそこにいたことが理由だ。そしてメディアという観点からは、彼は非常に強い」
ロレンソはDAZNスペインにそう語った。
「もしヤマハで仕事を続けていたとしたら、最高のマテリアルを手にしていただろうことは分かっている。僕は常にそれを手に入れていたし、それについて不満はなかった。でもバレンティーノの“メディアパワー”は常に強力なもので、2015年にそれが明白だったのは事実だ」
「でもそれにしたって、ヤマハ離脱の主な理由じゃない。僕は生を感じられる何かを、朝起きたら全力で取り組みたいと思わせるようなことをしたいと……変化を望んでいたんだ」
「ヤマハにとどまっていたなら、もっと骨折も少なく、勝利もより重ねられただろうし、全体的にもっと好成績を残せていただろね。でも今過去に立ち戻っても、僕は同じ決定(移籍)を下すだろう」
■ロッシはまだ勝てる……ロレンソ、かつてのライバル信じる
かつてロレンソとしのぎを削ったチームメイトであるバレンティーノ・ロッシ。彼は2017年のオランダGPを最後に勝利から遠ざかっている。しかしロレンソは今年、そのロッシが表彰台の頂点に帰ってくる可能性があると考えている。
「40歳や41歳といった年齢でMotoGPを走るというのは、類を見ないことだ」とロレンは言う。
「(あの年齢で)優勝するためにレースを争い続けるというのは、普通のことじゃないし、非常に価値あることだ。今に至るまで、他の誰もやったことはなく、バレンティーノただひとりだ。とてつもないことだよ」
「本心から言っているんだけど、彼が去年よりもバイクのフィーリングが良くなっているなら、彼はリザルトを大いに改善し、再び優勝を争うことができると、僕は思う。本当にそう思ってるんだ」
ロレンソはロッシがキャリア終盤となっても競争力を維持できている要因に、ヤマハYZR-M1の“優しさ”が鍵となっていると語った。
「真に獣のようなアスリートにならなくとも、競争力を発揮できる唯一のマシンは、ヤマハのバイクだけなのかもしれない」
「ホンダとドゥカティのマシンに乗るには、レース中ずっとペースを維持できる完璧なアスリートであることが必要なんだ」
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