MotoGP インドネシアGP

レッドブルリンク、改修でMotoGP用シケインを追加。かつて大クラッシュ発生のターン2が低速化

レッドブルリンクは、MotoGPオーストリアGPの安全性を高めるため、コース改修でターン2に新たなシケインを追加した。

Red Bull Ring chicane

 2016年からMotoGPオーストリアGPを開催してきたレッドブルリンク。安全性が懸念されていたターン2に、タイトなシケインが追加された。

 レッドブルリンクは、MotoGPのカレンダーに復帰して以来、バリアがコースに近いことや、一部のエリアにグラベルがないことに不満を持つライダーが続出し、安全面で非難を浴びてきた。

 新型コロナウイルスのパンデミックの影響により、MotoGPは過去2年間、2レースずつレッドブルリンクでレースを開催(オーストリアGPとスティリアGP)してきたが、そのうち3戦でクラッシュを起因とする赤旗中断が発生している。

 特に2020年のオーストリアGPのターン2で発生した、非常に危険なクラッシュを覚えている人も多いだろう。緩やかに曲がっているターン2で、ヨハン・ザルコとフランコ・モルビデリが接触。時速320kmという高速でのクラッシュで、ふたりのマシンはターン3まで吹き飛び、前を走っていた他のライダーに危うく衝突しかけたのだ。

 これを受けてターン3にバリアが追加されるなど安全対策も講じられたが、依然としてターン3への進入速度が高いことは懸念材料となっていた。

 そこでレッドブルリンクは昨年、ターン2にシケインを設けてターン3にかけての進入速度を落とすという改修計画を発表した。

Read Also:
Red Bull Ring chicane

Red Bull Ring chicane

Photo by: Uncredited

 完成したターン2のシケインは、昨年プレス向けに公開されたオリジナルのデザインと比べて、かなりタイトなものとなっており、ライダーたちはここでかなり減速することになりそうだ。

 なお、この改修ではオリジナルのレイアウトはそのまま残されており、MotoGPだけがこのレイアウトを使用することになるという。

 レイアウトの再設計を担当したヘルマン・ティルケは、次のように語った。

「MotoGPにおいて、この区間ではスピードを抑えることが必要だった」

「これはコンパクトな右コーナーと左コーナーの組み合わせによって実現され、コースの他の部分に影響を与えないようにした」

「何より地形の関係で、プランニングが本当に大変だった」

 今季、レッドブルリンクではMotoGPオーストリアGPが8月19日から21日にかけて開催される予定となっている。

 
Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 MotoGP新人のビンダー弟、2戦目で10位は前評判覆す? 「ミスったら……と頭をよぎった」
次の記事 日本のモータースポーツ界と自民党モータースポーツ議連が、海外レース関係者の入国緩和を関係省庁に協力要請

Top Comments

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

エディション

日本 日本