クアルタラロを手放すようなら“狂っている”……ロッシ、新人の市場価値を高査定
バレンティーノ・ロッシは、ヤマハが“狂っていなければ”2021年以降もMotoGPでファビオ・クアルタラロを自陣営に留めるためにあらゆる努力を注ぐだろうと語った。

今季からMotoGPクラスへ昇格したファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)。彼はMotoGPで一気に才能を開花させ、既に5回の表彰台と4度のポールポジションを獲得。ルーキーイヤーながら素晴らしい結果を残している。
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第15戦タイGPでも、クアルタラロはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)と首位を激しく争い、僅差で破れはしたものの2位を獲得した。
ヤマハファクトリーのバレンティーノ・ロッシは、クアルタラロを長期的にヤマハ陣営に置くことが非常に重要だと認めた。
論理的に考えれば、2021年以降もヤマハがクアルタラロを手放さないためには、ファクトリーチームへの昇格が必要となるだろう。しかしそれはすなわち現在のファクトリーライダーであるロッシかマーベリック・ビニャーレス、ふたりのどちらかがそのシートを失う、ということでもある。
「彼がとても速くなれると予想していた。なぜなら彼は(今よりも)若い頃から常に速かったからね。だけど、ここまで速いとは誰も予想していなかった」
ロッシはクアルタラロについてそう語った。
「彼は特別な何かをしているんだ。来年は誰もが自分のところのバイクに乗せたいと思うだろう」
「そして2021年は、確実にヤマハもクアルタラロを手元に置きたがるだろう。彼らが狂っていなければね」
「彼はとても速く、そして強い。ミスもしないんだ」
「彼はヤマハ(のバイク)をとても上手く乗っている。とてもスムーズだ。それから彼はブレーキングでとても強い。減速のさせ方が上手いんだ」
クアルタラロ獲得に興味を持っているチームは多数あると思われる。その中でもドゥカティが既にクアルタラロと接触しているのではないか……とも考えられていた。
ただタイGPで、パオロ・シアバッティ(ドゥカティのスポーティングディレクター)は、現在のライダーラインアップに満足しており、クアルタラロとの間で話し合いは行っていないと語った。
またシアバッティは、こうも付け加えた。
「ドゥカティは常に(ライダー)市場に注意を向けている。常に将来の興味深い選択肢となるかもしれないライダーに注目しているんだ」
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