レースレポート

スーパーフォーミュラ 第1戦・第2戦鈴鹿

勝敗を分けた0.197秒。太田格之進、岩佐歩夢下し前年からの“3連勝”達成|スーパーフォーミュラ第1戦

スーパーフォーミュラ第1戦の決勝レースが行なわれ、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が優勝を飾った。

戎井健一郎

編集: 2025/03/08 10:47

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Kakunoshin Ota, DOCOMO TEAM DANDELION RACING, Ayumu Iwasa, TEAM MUGEN

Kakunoshin Ota, DOCOMO TEAM DANDELION RACING, Ayumu Iwasa, TEAM MUGEN

写真:: Masahide Kamio

 3月8日(土)、鈴鹿サーキットでスーパーフォーミュラ開幕戦の決勝レースが行なわれた。優勝したのは太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。

 世界最高峰F1に先駆け、日本・アジアのトップフォーミュラであるスーパーフォーミュラが開幕した。舞台は鈴鹿サーキット……ここで2月に事前テストが行なわれているが、雪で1日しか走行できておらず、各陣営データ不足の感がある。特に再生可能原料の比率が高められ、それに伴い特性もわずかに変化した新タイヤの振る舞いも、十分に確認できていないと言える。

 今週末は土曜、日曜にそれぞれレースを開催する2レース制のフォーマット。土曜午前に行なわれた第1戦の予選では野尻智紀と岩佐歩夢のTEAM MUGEN勢がフロントロウを独占。グリッド2列目には昨年のチームチャンピオンであるDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの2台(太田格之進、牧野任祐)が続いた。昨季ドライバーズチャンピオンの坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)は9番グリッドからのスタートだ。

 14時45分の決勝レースを前に、まさかのアクシデントが。レコノサンスラップ中、予選8番手のイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がヘアピンでコースオフ。自力でグリッドに辿り着けず、ピットレーンスタートとなった。

 決勝前には、2025年シリーズの名誉総裁であられる瑶子女王殿下からのご挨拶があり、今季はチャンピオンに与えられる“瑶子女王”が坪井より返還された。この名誉ある杯を争う戦いが、ついに火蓋を切った。

 なお、ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPULからエントリーしていたオリバー・ラスムッセンは、金曜FP1の際にデグナーでクラッシュ。負傷欠場となり、野中誠太が代役としてスーパーフォーミュラデビューを飾った。

 天候は曇り、気温13℃、路面温度21℃。27周のレースがスタートした。1コーナーへの先陣争いを制したのは岩佐。野尻、太田、牧野と続いた。中団では三宅淳詞(ThreeBond Racing)がNIPPOコーナーでのバトルでコースオフし、バリアにクラッシュしてしまった。この三宅のマシンを回収するために、セーフティカーが出されて隊列を先導した。

 セーフティカーが隊列を離れ、5周目にレースが再開。岩佐は野尻に対するリードを1秒以上に広げていった。

 9周目、入賞圏内をかけて激しいバトルを展開していた小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC)と大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が接触。S字で姿勢を乱した小高のフロントウイングが、前を行く大湯の左リヤに当たってしまった格好だ。2台はここでレースを終えることになり、2度目のセーフティカーとなった。

 そうこうしているうちに、タイヤ交換が可能となる10周目に突入した。セーフティカーラン中にピットウインドウが開くということで、最速のタイミングである10周目終了時に入るのが定石……ギャンブルをする車両は現れるか注目されたがそれはなく、なんと全車がピットイン。ピットロードは大混雑となった。

 岩佐はトップでセーフティカーが先導する隊列に戻り、2番手太田、3番手坪井というオーダーに。タイヤ交換するチームメイトの後ろで待たなければいけなかった野尻や牧野、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)らがその割を食ってポジションを落とした。特に牧野は始動にも手間取り、最後尾付近まで落ちてしまった。

 13周目にリスタートが切られると、岩佐、太田、坪井の後ろに控えていた佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が仕掛けた。1コーナーで坪井を追い抜き、表彰台圏内の3番手に上がった。その翌周、トップの岩佐はオーバーテイクシステム(OTS)が使えないタイミングを突かれ、太田に1コーナーでオーバーテイクを許した。これで首位交代だ。

 そんな中、中団ではまたもアクシデントが。シケインで平良響(KDDI TGMGP TGR-DC)と接触してスピンした福住を、フラガが避けきれず接触、福住のマシンがストップしたため、レース中盤ながら3度目のセーフティカーとなった。

 残り10周、18周目に三度目のリスタートの時を迎えた。再開後のペースは太田、岩佐、佐藤のトップ3が抜きん出ており、特に太田と岩佐は1秒以内のギャップで走行し緊張感を漂わせていた。

 お互いに攻撃&防御のためにどうやってOTSを使うか、そのタイミングを伺いながらのバトルとなったが、岩佐は最後まで決め手を欠き、太田の背後でチェッカーを受けた。その差はわずか0.197秒だった。

 これで太田は、昨年2連勝を飾った鈴鹿ラウンドから数えて、3連勝を達成。最高の形で開幕ダッシュを決めた。2位はキャリア4度目の2位でまたも初優勝を逃した岩佐、3位はデビューイヤー以来3年ぶりの表彰台となった佐藤だった。

 王者坪井は4位でしぶとく8ポイントを獲得。野尻はピットでのポジションダウンが最後まで響き7位だった。ルーキー最上位は、ザック・オサリバン(KONDO RACING)の8位だった。

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