スーパーフォーミュラ Fuji Testing

来季SFデビューなるか? 富士テストでいきなり好タイムのジルテール「うまく順応できた。また乗れるのを楽しみにしている」

スーパーフォーミュラ富士テストに1セッションだけ参加し、インパクトを残したエヴァン・ジルテール。来季の参戦が叶うかどうかは分からないとしながらも、年末に再度テストに参加できることを期待しているという。

戎井健一郎

公開日時: 2026/07/11 8:52

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Evan Giltaire, San-Ei Gen with B-Max

Evan Giltaire, San-Ei Gen with B-Max

写真:: JRP

 富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラのインシーズンテストでは、2日目午前セッションのみ参加したエヴァン・ジルテール(San-Ei Gen with B-Max)がいきなり5番手タイムをマークしたことが話題となった。このセッションでは彼のように最終盤にニュータイヤを投入したドライバーがまちまちだったとはいえ、初めてのスーパーフォーミュラでレギュラー陣と遜色ないパフォーマンスを見せたことは大きなインパクトを残した。

 ジルテールは今季、B-Max Racingからスーパーフォーミュラ・ライツ(SFライツ)に参戦し、既に3勝を挙げている。弱冠19歳の彼はヨーロッパではF4とフォーミュラ・リージョナルで確かな実績を残してきた一方で、B-Maxの組田龍司総代表は「むしろ上位のカテゴリーが向いているんじゃないかと思うくらい、高速域のスピードセンスが高い」と評していたが、実際今回のテストでも「F1の次に速い」とも言われるSF23を難なく乗りこなしてみせた。

「この経験ができて本当に嬉しい。まずはこの機会を与えてくれたB-Max、ホンダ、すべての人たちに感謝したい。本当に信じられないような経験だった」

 走行を終え、開口一番そう語るジルテール。わずか2時間のセッションで、ニュータイヤを履いたのはラストアタックの1度だけという状況ではマシンの性能を引き出しきれなかったとしつつも、走行には満足しているようだ。

「想像できると思うけど、このマシンはまさにロケットなんだ。これまで乗ってきたどのクルマとも違う。でも2時間しかないセッションでうまく順応できた」

「少しずつタイムを縮めることができて、セッションの最後には5番手だった。スーパーフォーミュラでの最初の挑戦としては本当に良い内容だったと思うし、来シーズンに向けて、こういう機会がまたあることを願っている」

 資金難でFIA F3へのステップアップが叶わず、今季は古巣のARTグランプリやホンダのサポートも受けながら日本を拠点にレース活動をしているジルテール。普段はB-Max Racingの本拠地である神奈川県綾瀬市で生活している。「ヨーロッパと全然違うから最初の数日は大変だったけど、今は楽しんでいる。アヤセは良い街で、今は実家のような感覚だ」とのこと。

 ただSFライツは6月中旬の岡山ラウンドから8月末のSUGOラウンドまで2ヵ月以上のインターバルが空いていることから、ジルテールはフランスに一時帰国していた。しかしSF富士テストの1週間前にオファーがあり、急遽日本に戻ってきたのだという。準備期間の少ない中、エンジニアやメカニックからレクチャーを受けてSF23に乗り込んだ。

写真: JRP

 そしてテストでジルテールが着用したヘルメットを見ると、SFライツで使っているスカイブルーに桜のイラストが描かれたデザインのものではなく、映画『カーズ』のライトニング・マックィーンをオマージュした赤と黄色のデザインであった。これも、強行スケジュールの副産物だったという。

「昨日までSUGOでライツのマシンを走らせていて、夜通し運転して富士に向かっていたんだ。ライツと(スーパーフォーミュラ)は無線が違うんだけど、それを付け替えてる時間がなかったから、別のヘルメットを使うしかなかった」

「このヘルメットは去年FRECA(フォーミュラ・リージョナル欧州選手権)で使っていたもので、カーズが好きだからお気に入りのひとつなんだ」

 ジルテールの才能を高く評価している組田総代表は、来季のスーパーフォーミュラでジルテールを起用することに前向きな意志を示している。ただそれも、彼を支援しているARTや個人スポンサーの意向次第という部分も往々にしてあるだろう。

 来季に関する質問を受けたジルテールは、次のテスト機会が得られることを期待していると述べた。次にスーパーフォーミュラのテストが行なわれるのは、年末に鈴鹿サーキットで行なわれる合同テスト兼ルーキーテストだ。

「自信があるとは言えないけど、またテストできることを楽しみにしている」

「来季に向けては、これが今後に向けた良い機会になるかどうかを見極める必要がある。でも、このクルマは本当に乗っていて楽しいので、また乗れる日が楽しみだ」

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