スーパーフォーミュラ最終戦で野尻&大湯が見せた“極上の15秒”。サイド・バイ・サイドの末に接触も両者「引かない」判断に後悔なし

スーパーフォーミュラ最終戦の2周目にサイド・バイ・サイドのバトルを見せた野尻智紀と大湯都史樹は共に、「引かない」という姿勢を見せられたことへの満足感があるようだ。

スーパーフォーミュラ最終戦で野尻&大湯が見せた“極上の15秒”。サイド・バイ・サイドの末に接触も両者「引かない」判断に後悔なし

 鈴鹿サーキットで行なわれた2021年スーパーフォーミュラ最終戦、その2周目に野尻智紀(TEAM MUGEN)と大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が見せたサイド・バイ・サイドのバトルは、今回の数あるハイライトシーンの中でも特に印象的なものだった。

 5番グリッドスタートながら1周目に3番手までジャンプアップした野尻は、2周目のホームストレートで2番手を走る大湯に接近した。インを突いた野尻が1コーナーで大湯の前に出たかと思われたが、アウト側の大湯も譲らず並走。2台はそのままS字へと突入したが、一度左にマシンを振った後の右カーブ(ターン4)で接触。弾き出される格好となった大湯はコースオフしてしまい、優勝戦線から脱落した。2台が並走していた時間は15秒ほどだったが、今季の王者と気鋭の若手が互いの意地と意地とぶつけ合うシーンは、多くのファンの目に焼きついたはずだ。

Toshiki Oyu, TCS NAKAJIMA RACING

Toshiki Oyu, TCS NAKAJIMA RACING

Photo by: Masahide Kamio

 その後、この接触が「危険なドライブ行為」と判定されて5秒のタイム加算ペナルティを受けた野尻は結果的に3位でフィニッシュ。彼は記者会見の冒頭で「接触してしまった大湯選手とNAKAJIMA RACINGの皆さん、大湯選手を応援するファンの方々など、全ての方に申し訳ないと思っています」と謝罪し、自身のSNS上でも重ねて謝罪の言葉を記した。しかしそれと同時に、大湯とのバトルにおいて「絶対に引かない」という姿勢を見せられたことへの満足感も口にした。

「ペナルティを受け、自分としては課題の残るレースになりましたが、あの状況で引くことは絶対にできませんでした」

「非は僕にあると思います。本来は接触すべきではないと思うので、ギリギリのところでサイド・バイ・サイドのバトルができるよう、自分の技量をあげないといけません。ただ、絶対に引かないという気持ちを見せられたことは良かったです」

 一方の大湯もレース後、接触した野尻を責める気持ちは一切ないと話していた。そして彼も野尻と同様、「引かない」という選択肢をとったことに後悔はないようだ。

「S字の2個目(ターン4)で、野尻さんは思った以上にアンダーステアが出たのだと思います。でも彼としてもブレーキを踏む訳にもいかなかったでしょうし、一方で僕も行き場がありませんでした」

 接触の状況について、大湯はそう語った。

Toshiki Oyu, TCS NAKAJIMA RACING

Toshiki Oyu, TCS NAKAJIMA RACING

Photo by: Masahide Kamio

「ただ、野尻さんも悪気はなかったと思うし、彼を責める気持ちは一切ありません。これもレースです。それに僕がトップを走っていればよかった話なので、(野尻に)抜かれそうな状況にいたこと自体が良くなかったと思います」

「『あの時引いていればチャンスがあった』と言う人もいるかもしれませんが、あそこは引く場面ではなかったと思いますし、今回の判断は間違っていなかったと思います」

 
Read Also:

シェア
コメント
【スーパーフォーミュラ】公開予定の無線交信についてドライバーを直撃。関西弁が怒りのサイン? “ヤマケン節”は聞けるのか?
前の記事

【スーパーフォーミュラ】公開予定の無線交信についてドライバーを直撃。関西弁が怒りのサイン? “ヤマケン節”は聞けるのか?

次の記事

【スーパーフォーミュラ】大湯都史樹、2年目は不運に泣くも成長を実感「自分の限界を見定め、納得いくレースができた」

【スーパーフォーミュラ】大湯都史樹、2年目は不運に泣くも成長を実感「自分の限界を見定め、納得いくレースができた」
コメントを読み込む