笹原右京、プレッシャーを跳ね除けスーパーフォーミュラ初優勝「感謝の言葉しかない」
スーパーフォーミュラ初優勝を達成した笹原右京(TEAM MUGEN)は、レースペースには自信があったとしながらも、大きなプレッシャーを常に感じていたことを明かし、チームや関係者に感謝の気持ちを述べた。
笹原右京, TEAM MUGEN
Masahide Kamio
富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラの第6戦を制したのは、TEAM MUGENの笹原右京だった。
笹原は悪天候に見舞われた予選でうまくいかず、13番グリッドからスタートし、ピットインを遅らせる戦略を採った。そして関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)のマシンがストップしたことで出動したセーフティカー(SC)のタイミングでピットインして首位でコースに戻ると、SC解除後は2番手の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)を引き離してトップチェッカー。笹原にとってこれが、スーパーフォーミュラでの初優勝となった。
「正直言葉が思い浮かばなくて、本当にチームの皆さん、応援して下さっている皆さん、ありがとうございますということです。感謝の言葉しかないです」
レース後の記者会見でそう語った笹原。実は彼は、今季がスーパーフォーミュラで初のフル参戦シーズン。しかもそれが決まったのが、開幕まであと1ヵ月と迫った3月上旬のことだった。まさにギリギリのタイミングでのシート確保だったのだ。
「今シーズン、本当にぎりぎりのタイミングで参戦することができて、チームの皆さんに今シーズン始まる前からいろんな力をいただいて、苦労もかけてしまいました。でも、なかなか結果を届ける……優勝や表彰台を届けるということができていなかったので、プレッシャーもすごく大きかったですし、そういう思いを日々感じていました」
「昨日の予選もうまくいかなくて、苦しい中だったんですが、チームの皆さんが手を差し伸べてくれて、ひとつひとつ細かなところから助けてくださった。そしてレースは何が起きるかわからない中で、絶対に諦めない、とにかく前を追い続ける、ひとつでもチャンスをモノにするということをチームと共にやってきました」
「この数戦も自分のミスで落としたり、細かな部分で噛み合わなかったりしたんですが、今日のことがひとつ噛み合うきかっけになってくれればいいなと思います。でもこれに浮かれることなく、地に足をつけて、ちゃんと野尻(智紀)選手のように、勝ってチャンピオンを取れるような選手になりたいと思います」
笹原はピットに向かう際、SCが出たことを無線で知らされていたという。ただこのタイミングは、彼にとっても実に幸運だったようだ。
「僕はペースに自信があったんですが、それでも限界を迎えていたので、本当にたまたまというか、自分が入ろうと思った時にSCが出てくれました」
そう笹原は語る。
「インラップは周りに気をつけながら、本当に頭の中でもチャンスがくるかもしれないと思っていました。あとはピットで細かいところ、自分のミスがないようにとか、それを気をつけながら走っていました」
笹原は13番手からのスタートだったが、決勝直前の8分間のウォームアップ走行でトップタイムを記録するなど、ペースには自信を持っていたという。
「8分間でも手応えを感じていました。でも最後、(リヤサスペンションなど)細かいアジャストを自分の方からお願いさせていただいた。レースは走り出してしまったらドライバーが頑張るしかないです。でも手応えは感じていたので、あとは自分がミスなくコツコツと走れればという感じでした」
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