いざ新たな挑戦へ。大湯都史樹はなぜ新生TGM Grand Prix移籍を選んだのか? 王者TEAM MUGENに「一矢報いたい」
スーパーフォーミュラ4年目の今季はTGM Grand Prixからの参戦となる大湯都史樹。慌ただしいシーズンオフを過ごした彼だが、この決断をしたのもチャンピオンチームであるTEAM MUGENに「一矢報いたい」という想いからだという。
Toshiki Oyu, TGM Grand Prix
Masahide Kamio
2023年のスーパーフォーミュラは、3月4日の鈴鹿ファン感謝デー初日に新型車両SF23のシェイクダウンが行なわれたばかりで、ここから3月6日の公式テスト、4月の開幕戦へと続いていく。そんな中、開幕に向けて動き出すギリギリ直前のタイミングで決まったのが、TGM Grand Prixの大湯都史樹のシートだ。
大湯は自身にとってスーパーフォーミュラ4年目となる2023年シーズンに向けて、TEAM GOHへの移籍を希望していたことが分かっている。そのTEAM GOHはレッドブルとの提携終了に伴い2023年以降の活動が白紙となっていたものの、同チームを率いたセルブスジャパンの池田和広代表によって、『TGM Grand Prix』という新規チームが立ち上げられた。大湯はもちろん、そのドライバー候補として噂されていた。
しかしシート獲得への道のりは平坦ではなかったようだ。大湯の参戦は合同テストのエントリーリスト発表時にも明らかにされず、シェイクダウン前日の16時になってようやく発表されたということを考えても、水面下で金銭面等の非常にシビアな調整が続けられていたことは想像に難くない。
既報の通り、大湯には元々別チームのシートがオファーされていたと言われているが、その中でなぜTEAM GOHもといTGM Grand Prixへの加入を目指していたのか? その理由を大湯は次のように語った。
「僕はTGMのメンバーの技術力、チーム力は非常に高いと思っています」
Photo by: Masahide Kamio
「今のスーパーフォーミュラはTEAM MUGENの一強のような状況になっていますが、その中でそこに一矢報いたいという想いで(移籍に向けての動きが)始まりました」
昨年のスーパーフォーミュラは、TEAM MUGENが非常に力強いパフォーマンスを見せた1年だった。彼らは野尻智紀と笹原右京を擁してシーズンを戦ったが、ふたりで10戦中4勝、7回のポールポジションを記録。ドライバーズタイトル(野尻)とチームタイトルの2冠を獲得した。
ホンダ/M-TECエンジンを搭載するホンダ系チームに限れば、2番手以下のチームに倍以上の点差をつけたTEAM MUGEN。大湯は新車両が導入された2023年シーズンも「MUGENがやっぱり強いと思います。むしろ差がさらに開いてしまうかもしれない」と考えている。そんなチャンピオンチームに一矢報いるためにはどうすればいいか……そう考えた上での大湯なりの結論が、今回の移籍劇のキッカケとなったというわけだ。
今季は“一矢報いる”ことをテーマに掲げる大湯。具体的な目標としてはシーズン1勝、ランキングトップ3入りを挙げた。
Photo by: Masahide Kamio
「もちろんチャンピオンを目指しますが、現実的なところではトップ3には入りたいと思います。なおかつ、優勝も1回はしないといけないと思います」
「今年はエアロやタイヤなど、新しくなった部分をいかに理解できるかが重要だと思います。そこの理解力がTEAM MUGENはすごいですが、そこに一矢報いたいです。少なくともタイトル争いには加わりたいですね」
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