“ウィズ・コロナ”時代の新たな楽しみ方? マイカーでピットスルー、もてぎが新たな試み
2020年のスーパーGT第7戦が行なわれたツインリンクもてぎでは、“ウィズ・コロナ”時代を考慮した新たなファンイベントが実施された。
写真:: 吉田知弘
新型コロナウイルスの影響で、今季のスーパーGTでは感染防止対策としてファンイベントなどの実施が大きく制限されている。そんな中、ツインリンクもてぎは新たな試みとして“ウィズ・コロナ”時代の新しい形でのピットロード体験イベントを実施した。
スーパーGTの人気コンテンツのひとつであるピットウォークは、新型コロナウイルスの影響で現在は行なわれていないのだが、今回もてぎが実施したのはマイカーでピットビルをスルーして、スーパーGTに参戦する各チームのピットを近い場所から見てもらおうというもの。50台限定の事前申し込み制で、先導車に続いてファンがマイカーでゆっくりとコースを1周したのち、最後はピットロードを通過するというもの。もちろん途中に車を止めて降りることは許されないが、ピットウォークの醍醐味でもあるマシンを間近で見られるという点は実現される。
イベント中は各チームのレースクイーンがしっかりとソーシャルディスタンスを保ちながらピット前に登場。いくつかのチームはマシンをガレージから出してファンに見てもらいやすいように工夫していた他、本番を想定したピットストップ練習を行なっているチームもあるなど、参加したファンはそれぞれの車内で楽しんでいる様子だった。またレース後には、同じようにマイカーでメインストレートを通過できるイベントも行なわれ、レースを戦ったマシンが並べられているパルクフェルメの横を多くのマイカーが走行する姿がみられた。
さらに決勝レース前には航空自衛隊のF-2B戦闘機が2機登場し、歓迎フライトを披露。今年はコロナ禍の影響で、こういった展示飛行の機会も少なくなっており、場合によっては今年国内で行なわれる展示飛行が、このスーパーGT第7戦で最後になるかもしれないという話もある。その貴重な歓迎フライトもあり、いつも以上に盛り上がりをみせた第7戦もてぎ大会となった。
今回はツインリンクもてぎが新たな試みとして実施したイベントにより、昨年までと比べると様々な制限はあるものの、“ウィズ・コロナ”時代の中でもファンにより楽しんでもらえるように今までとは違う形でのイベントを模索する動きが出始めている。少しずつではあるがコロナ禍以前のような盛り上がりがサーキットの各所で復活しつつあることを強く感じたレースウィークだった。
GTアソシエイションの坂東正明代表は、定例記者会見で最終戦の富士に向けたサーキット内の入場規制などについて言及。スタンド側とピットビル側の導線分けを今まで通り継続し、ファンのパドック入場は引き続きできないものの、チーム関係者やレースクイーンの数を増やすなど、パドック内部の規制については緩和の方向で動き始めているという。少しずつではあるが“ウィズ・コロナ”の中で多くの人に楽しんでもらえる環境づくりを進めていきたいと語った。
「次戦となる第8戦富士では、サーキットに入場できるチーム関係者やレースクイーンの数を増やすことを検討しています。またオーガナイザーが導線を確立することにより、これまではスーパーGT関係者以外の入場をお断りしてきたパドックをある程度自由化して、ホスピタリティがあるピットビル2階とパドックとの往来もできるように検討中です。ただし、ピットビル側とスタンド側は導線をきちっと分けることは継続します。このように“ウイズ・コロナ”の中で、お客様により楽しんでいただけることを考え、“やれる”と思ったことは前に進めていきたいと思っています」
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