王者になってGT500引退……とはならず。しかしKeePer CERUMO石浦宏明は笑顔。相方大湯が痛恨コースオフも「気持ちが嬉しかった」
石浦宏明は、GT500ラストシーズンに同クラスでの初タイトルを獲得することは叶わなかったが、満足感あふれる形でGT500キャリアを終えられたと語った。
写真:: Masahide Kamio
スーパーGT最終戦で7位に終わり、GT500ラストレースをチャンピオンとなって終えることはできなかった石浦宏明(38号車KeePer CERUMO GR Supra)。しかしながら、18年のGT500キャリアは満足感でいっぱいだと語った。
2007年のGT300王者でありながら、これまでGT500ではタイトルに縁がなかった石浦。しかし相方に大湯都史樹を迎えた新生セルモは見事トップチーム返り咲きを果たし、今季はタイトルの権利を残して最終戦を迎えた。
そして予選では大湯がポールポジションの大仕事。そのまま逃げ切り優勝すれば、1号車au TOM'S GR Supraが3位以下でチャンピオンという条件だった。
ただ、決勝オープニングラップでは石浦がライバルのau TOM'S、そして12号車TRS IMPUL with SDG Zに捕まり3番手後退。石浦は当時の状況をこう振り返る。
「他のクルマと比べるとウォームアップが辛いことは分かっていたので、スタート前に必死にタイヤを温めていました」
「1、2コーナー、3、4コーナーとちょっと守りのラインになったので、クロスラインで来られるのは分かっていました。そして加速の瞬間にちょっとホイールスピンして、それで前に行かれてしまいました」
「でもそこからは切り替えて、燃費もセーブしながら、ピットで12号車(IMPUL)の前に出られるような準備をしていたので、そこまで予定通りいけていたかなと思います」
実際、22周目に2番手TRS IMPULと3番手KeePer CERUMOが同時にピットインすると、ここでKeePer CERUMOが逆転に成功。石浦からバトンを受け取った大湯としてはアウトラップでプッシュし、次の周にピットインを控えるau TOM'Sを出し抜きたいところだった。
しかし、大湯は90度コーナーでオーバーラン。そこからはバイブレーションに苦しむようになり、防戦一方のレースとなってしまった。
大湯はこう語る。
「すごく速いピット作業をしてくれました。1号車(au TOM'S)しか見ていなかったので、少し離れてはいましたが、アウトラップの勝負だと思い、過去1番くらい攻めたアウトラップをしていました」
「その攻めが行きすぎて(90度コーナーで)ロックアップしてしまい、そこからはタイヤのバイブレーションが酷く、途中でバーストしてしまうんじゃないかと思うくらいでした。ロックした左フロントを持たせながらなんとか走っていました」
写真: Masahide Kamio
レース展開を分けるクリティカルなミスになってしまったが、「石浦さんにタイトルを獲らせてあげたい」と意気込んでいた大湯の気持ちは嬉しかったと石浦は笑顔を見せる。
「気合いが入り過ぎたんだと思います(笑)。でも、その気持ちも嬉しかったです」
「それに、今までの500人生の中でも一番タイトルに近付いた瞬間だったと思います。最後のシーズンをトヨタ勢2位のドライバーズランキング3位で終えられたのは、大湯が頑張ってくれて、チームみんながサポートしてくれたおかげです」
これでGT500引退となる石浦は、スーパーGT自体からの卒業については明言しておらず、巷では来季はGT300ではないかと騒がれ始めている。来季のことについて、彼はこう語った。
「実際のところ正式に決まっていることは何ひとつないので、やっとこれから色々な話ができるなというところです」
「今日は家族も来ていますし、初めてプレッシャーから解放された状態で、ゆっくりご飯でも食べようと思います(笑)。これまで、来シーズンのシートがあるのかとか、ずっと不安と戦ってきた20年だったので」
「(GT500引退を)自分で決めることができて、プレッシャーから解放されるというのは、気持ちいいなと。それだけやり切ったというか、18シーズンやってこれたんだなという満足感でいっぱいです」
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