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GAINER、自社製フェアレディZをついに2台体制に拡充。導入3年目は空力、サスペンション共に強化……2台目は鋭意製作中

今季から、ANEST IWATA Racingとのタッグにより2台のZを投入するGAINER。体制拡充が決まったのは昨年末であり、2台目は現在製作中だという。

#26 ANEST IWATA GAINER Z

写真:: Motorsport.com / Japan

 アネスト岩田が2026年スーパーGT参戦体制発表を実施。今季から『ANEST IWATA GAINER Racing』にチーム名を変更し、GAINER製フェアレディZを投入することを明かした。これに伴いGT300クラスで2台のZを走らせることになるGAINERが、開発の進捗などを語った。

 ANEST IWATA Racingは2023年のスーパーGT参戦開始当初からレクサスRC F GT3を使ってきた。昨年からはメンテナンスガレージをアルナージュからGAINERに変更しての参戦となっていたが、今年はそのタッグをさらに強化。RC Fから、GAINERが2024年から自チームのマシンとして投入しているGT300規定のZに車両をスイッチし、心機一転戦うこととなった。

 GAINERにとっては、市販車モノコックをベースにした意欲作であるZを投入した当初から目指していた「他チームへの供給」がジョイント参戦という形で実現することとなった。ただ福田洋介代表は昨年5月の段階で、他チームへの販売は予算編成など様々な要因で簡単ではないだろうと話していた。

 そんな福田代表は今回行なわれた会見の中で、体制拡充が決まったのは昨年末であったと明かす。

「(他チームに)供給はしたいとは言っていたものの、1台目が完成系に近付かないとなかなかオファーを出しにくいという部分もありました。ただ、SUGOである程度戦えるところに来たかなという感触がありました(編注:第6戦SUGOで5位入賞)」

「車両製作にあたっての材料の準備も、円安の影響で発注タイミング等も難しかったですね。2台目はまだ製作中なのですが、決まったのは去年の年末でした」

 “2台目”は製作中とのことだが、今回アネスト岩田本社で行なわれた発表会イベントでは、ANEST IWATA Racingの『26号車ANEST IWATA GAINER Z』の実車が新リバリーでファンにお披露目された。つまりこの車両は昨年までGAINERの11号車として使われていたZであり、週明けから早速テストで走ることになるという。したがって、現在製作されているニューマシンはGAINERが使うということのようだ。

#26 ANEST IWATA GAINER Z

#26 ANEST IWATA GAINER Z

写真: Motorsport.com Japan

 主流のパイプフレームではなく、様々な制約のある市販車モノコックベースのオリジナル車両を走らせるという、コンストラクターとしてのプライドにかけた挑戦をしてきたGAINER。過去2年、試行錯誤をしながら開発を進めてきた。今季に向けては、昨シーズン中から風洞実験やポストリグ(サスペンションの試験装置)を使い、ダウンフォース強化、足回りの性能強化に取り組んできたと石田美香監督は説明する。

 また福田代表も、開発の進捗に関する詳細を語った。

「投入初年度はクルマの完成も遅れてバタバタで、開発というところまで手が届きませんでした。2年目の昨年も、1台しか走っていないこともあってデータ取りがうまくいかない部分もありましたが、試行錯誤をしていく中で空力的にちょっと足りない部分があることが分かり、そこを重点的に改善して今年に挑もうということになりました」

「まず最初に、シーズンを通して(同一仕様を)使う必要があるチンスポイラーとディフューザーに手をつけて、年1回変更が可能なカナードとリヤウイングにも手をつけていこうと。フェンダーなど開発が自由な部分は去年も少しずつアップデートしていましたが、各種数値をしっかり出しながら、アップデートできるところはやっていきたいです」

「合わせてサスペンションの方も、サードエレメント等でトライしているものがあるので、そこも熟成させていきたいと考えています」

 また昨年5月の取材で福田代表は、Zが最低重量よりもかなり重いマシンになっているとして、当時はサードエレメントも非搭載にしていると話していた。これも制約の多い市販車モノコックを使っているが故の悩みの種ではあるが、福田代表は「重箱の隅を突きつつ、順次アップデートしていきます。3Dプリンタで作っている部品もありますので、そこの形状が決まり次第カーボンパーツ化していくことで、軽量化が進んでいくかと思います」と語った。

左からドライバーの大木一輝、富田竜一郎、福田代表、石田監督

左からドライバーの大木一輝、富田竜一郎、福田代表、石田監督

写真: Motorsport.com Japan

 Z投入3年目ということで、「ホップ、ステップ、ジャンプの“ジャンプ”の年に。チャンピオンを目指して頑張っていきます」と意気込むGAINER石田監督。ANEST IWATAの松浦佑亮監督も、「GAINERさんも設計・開発からすごくご苦労されたと思いますが、熟成されて結果を残していく3年目という、おいしいタイミングで我々は車両を変えられたかな(笑)」と冗談めかして語りつつ、2台体制を活かして開発スピードの加速に貢献していきたいと述べた。

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