56号車リアライズの藤波、今季初勝利も「これで満足せずチャンピオンを目指したい」
スーパーGT第5戦富士のGT300クラスで優勝した#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rの藤波清斗は、この結果に満足することなくチャンピオンを目指して戦っていきたいと、残りのレースに向けた意気込みを語った。
写真:: Masahide Kamio
10月に入って最初の週末となった4日(日)、富士スピードウェイで行なわれた2020年AUTOBACS SUPER GTのシリーズ第5戦・たかのこのホテル FUJI GT 300km RACEで、GT300のクラス優勝を果たしたのは#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rの藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組。昨年の第5戦・富士1000㎞でわずか2周の第2スティントを走って優勝した藤波も“ちゃんと”1スティントを走っての優勝は初めてだったし、チームのKONDO RACINGも、昨年から参戦を始めたGT300クラスではこれが初優勝。そして何と、GT500での優勝経験もあるジョアオ・パオロ・デ・オリベイラも、GT300ではこれが初優勝だった。
2度目の優勝を飾った藤波はレース前の心情を「今回のレースでは、今シーズン初めて、お客さんを迎え入れての大会で、ワクワクしながらモチベーションの高い状態でサーキット入りしました」と振り返っていた。
さらに「ここまで何度も上位に食い込んではいましたが、優勝はもちろん、表彰台にも届かずとても悔しい思いをしてきたので、今回は仕切り直しの戦いになる、とチームでミーティングを重ねてきました」とも。今日のレースで自身が担当した前半のスティントについては「スタートしたらすぐにセーフティカー(SC)が入ったのですが、リスタートしてすぐには上手くタイヤを温めることができず、数周はポジションキープし、温まったところでプッシュしました。上手くJPさん(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手)に繋ぐことができてよかったです」と顔を綻ばせた。
そして「今回のように、お客さんが見ている前だとモチベーションが上がりましたね」とも。これでランキング3番手に進出。トップとは14ポイント差で決して小さな差ではないが「今回はあくまでも仕切り直し。これで満足することなく、チームと一緒になって頑張り、チャンピオンを目指したいと思います」と力強く結んでいた。
一方、優勝請負人としてチームに呼ばれ、今回の優勝が、GT300クラスでの初優勝となったオリベイラは「優勝できてとても嬉しい」と切り出した後、続けて「実は自分にとって、GT300ではこれが初優勝なんだ。なかなか優勝できなくて、今日やっと優勝できたので、GT500で優勝した時よりも、とても印象深い」と喜びの大きさを語っている。
レースについてはピットで見守っていた前半のスティントを「最初のスティントではキヨトさん(藤波清斗選手)のペースが良かった。上位のクルマがどんどん近づいてきてトップに立って交代することになった」と分析したものの、彼が交代してスタートした後半のスティントについては「ピットアウトしたらトップのクルマと約15秒も差がついていた」と思わぬ自体になったと告白した。しかしライバルが「ピットタイムを短縮するためにタイヤ無交換の作戦だった」ことを知り「自分のクルマはタイヤ4本を交換していたので安心してプッシュし続けた」と続けた。
さらに「今回は、ヨコハマさんが今日のコンディションに合わせた素晴らしいタイヤを用意してくれていて、トップに立った後も大きなギャップを保って走り続けることができた」とタイヤのパフォーマンスを絶賛した。取材記者から観客を迎えての大会の感想と次戦の鈴鹿への意気込みを問われると「今日は、今シーズン初めてお客さんの前で走ることができたが、ファンの人がいてこそのスーパーGTだと、改めて思った。お客さんの周りに漂っているエネルギーをもらっていいレースができたように思う」とし「これからも頑張って素晴らしいレースを続けたい」とコメントを括った。
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