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雨がタイヤメーカーの明暗分けたGT500。ライバルに「やられた」ブリヂストンと、総合力の差痛感したヨコハマ

雨が混乱を呼んだスーパーGT第6戦SUGO。表彰台を逃したブリヂストンとヨコハマが、ライバルメーカーの後塵を拝したレースを振り返った。

#100 STANLEY NSX-GT

写真:: Masahide Kamio

 スポーツランドSUGOで行なわれたスーパーGT第6戦は、降ったり止んだりと気まぐれな雨が多くのチームを翻弄した。GT500クラスにタイヤを供給する4メーカーにとっても、明暗分かれる結果となった。

 レースをワンツーで締め括ったのは、ミシュラン勢だった。3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zと23号車MOTUL AUTECH Zはそれぞれ11番グリッド、7番グリッドからのスタートとなったが、15周目ごろから雨が降り始めた事により各車ウエットタイヤに交換すると、圧倒的なペースで瞬く間にワンツーに上り詰め、それを維持したままチェッカー。途中雨量が増えたり減ったりする場面があったが、フルウエットから”ちょい濡れ”まで幅広く機能するというミシュラン製ウエットタイヤの強みが発揮された。

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 ダンロップ勢も、雨量が増えたタイミングで大きくジャンプアップ。16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが3位表彰台を獲得した。64号車Modulo NSX-GTも一時4番手まで上がるなど躍動し、7位で今季初入賞を果たすなどダンロップにとっても今季ベストレースとなった。

 その一方で思うようなレース展開とはならなかったのが、ブリヂストンとヨコハマだ。

 ブリヂストン勢は、2番グリッドの38号車ZENT CERUMO GR Supraと3番グリッドの100号車STANLEY NSX-GTが、ポールポジションの19号車WedsSport ADVAN GR Supraを1周目で攻略してブリヂストンユーザーのワンツーに。しかし雨が降り出し、雨脚が強まってからは2台共ペースが上がらず、ミシュランの2台、ダンロップの2台に交わされるような展開となった。

#38 ZENT CERUMO GR Supra

#38 ZENT CERUMO GR Supra

Photo by: Masahide Kamio

 結果的に4位でフィニッシュした38号車がブリヂストンユーザーの最上位。GT500では直近10シーズンで4度目となる「ブリヂストンのいない表彰台」だった。

 ブリヂストンのMSタイヤ開発マネージャーである山本貴彦はプレスリリースの中で、ライバルメーカーに“やられた”レースだったと総括した。

「予想していたよりも早く雨が降り始めて、それが断続的に降ったり止んだりしてレース展開に大きく影響しました。全く雨に翻弄された決勝でしたね」

「序盤のドライ、スリックタイヤでは優位性を発揮、それで1-2体制を築けたわけですが、ウエット、レインタイヤでは、ライバルメーカーさんに『やられた』という結果でした」

「そこで気を吐いてくれたのが立川/石浦組ですが、5位の平峰/バゲット組(12号車カルソニック IMPUL Z)もランキング2番手に留まっていてくれています。残す2レースで巻き返しを期します」

 今回さらに厳しい結果となったのがヨコハマ勢。今季4度目となるポールポジションからスタートした19号車WedsSport ADVAN GR Supraは、苦手としてきたウォームアップに苦しんでか1周目に3番手まで落ちた。その後は安定してポジションをキープしていたものの、雨が降ったことで歯車が狂っていった。

 多くのライバルと同じタイミングでピットインした19号車は、渋滞するピットレーンでピットアウトに手間取ったこともあり、大きくポジションダウン。その後は終盤に逆転を狙って積極的なタイヤ交換を行なったが裏目に出てしまい、トップから4周遅れの15位に終わった。同じくヨコハマユーザーの24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zも14位と、彼らにとっては厳しい結果となった。

#19 WedsSport ADVAN GR Supra

#19 WedsSport ADVAN GR Supra

Photo by: Masahide Kamio

 横浜ゴムのタイヤ製品開発本部 MST開発部 技術開発1グループ・リーダーの白石貴之は同社のプレスリリースの中で、今回のような複雑なコンディションにおいては、ミシュランをはじめとするライバルメーカーに対して総合力で差があると語った。

「決勝に関しては、こういう複雑な天候、環境の変化が多い状況になると、総合力として今回勝ったメーカーさんとは差があるな、というのを痛感しました」

「ドライタイヤに関して、ウェット路面の後の路面温度が下がった状態でもすぐウォームアップできてグリップが維持できるかどうかや、ウェットタイヤの水量が多い、少ないという環境変化に対しての使用レンジの広さでは、他社さんとは差はかなりあると思っています」

「そういうところに関して言うと、なかなか一朝一夕では改善が難しいので、技術課題として少し長めの取り組みにはなるかもしれませんが、我々も行なっている所ではありますので、更に加速する必要がありそうです」

「今後、レース距離が長くなりタイヤの使用本数が減ると、よりそういった部分が重要になりますので、今回の結果を課題として、さらに進める必要があると思います。ただ、部分部分では他社さんと(比べて)競争力がある箇所を確認できた部分もありますので、そういった点では発見もかなりありました」

「次のオートポリスは、去年かなり厳しいところがありまして、それに向けて構造やゴムを改善してはいます。ただ、今年に関してはオートポリスでテストができていないので、あくまでも去年の結果をもとに......というところではありますが、今回のSUGOにもオートポリスを想定したトライアルを少し行なっていた部分もありますので、その結果を踏まえて、次の持ち込みタイヤに反映したいと思います」

 
 
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