小林可夢偉、まさかまさかのスーパーGT復帰。欠場の鈴木斗輝哉には「この経験を活かして成長してほしい」……決勝後は弾丸でスパへ
鈴木斗輝哉の代役としてスーパーGT第2戦富士を走ることになった小林可夢偉。予想外のシリーズ復帰を果たすことになったが、“ルーキー”らしいレースをしたいと語る。
写真:: Masahide Kamio
小林可夢偉がスーパーGTに帰ってきた。2026年のスーパーGT第2戦富士で、鈴木斗輝哉が欠場となったGT300クラスのTEAM ENEOS ROOKIEのドライバーとして、8年ぶりのシリーズ復帰を果たすのだ。
今季からGT300に参戦するTEAM ENEOS ROOKIEは、ベテランの石浦宏明とトヨタ育成ドライバーの鈴木のコンビでシーズンを戦っているが、鈴木が交通違反の影響で第2戦富士の出走を見合わせることになった。先日開催されたスーパーフォーミュラのオートポリス戦のパドックでは、代役として小林に打診があったのではないかと噂があがっていたが、そのサプライズ起用が現実のものとなった。
小林本人としても、自分がスーパーGTに復帰するとは思ってもみなかったというが、今週末乗るメルセデスAMGは鈴鹿1000kmやニュルブルクリンク耐久シリーズといった耐久レースで経験済。チームもスーパー耐久等で縁のあるROOKIE Racingということで「慣れないどころか、見る顔同じじゃないですか。何の違和感もないです」と話す。
「逆に斗輝哉にとっては、代役が僕やからラッキーなところもあると思います。ここで若手が来てバーンと良い走りをしたら、本人は不安になると思いますが、僕が乗ったところで彼の椅子を取るわけではないので(笑)」
鈴木は違反点数1点の違反が積み重なり、初心者講習の対象となるもそれを欠席(岡山戦の金曜日であったとされる)、そして不受講者向けの再試験にあと少しのところで合格できず、再試験に合格するまでレースを見合わせることになった。周りの大人に相談しづらいところもあったのかもしれないが、トップカテゴリー昇格初年度に手痛いエラーをしてしまった鈴木。小林はこの経験を糧に成長してほしいと語った。
「色々な巡り合わせの結果、こうやって出られるというのは、斗輝哉のことを考えても良かったかなと思います」
「この件は本人のミスでもありますが、彼がプロのドライバーになる上で、この経験を活かして成長してほしいという気持ちです」
なお、今回のドライバー変更は参加申込後の変更となるため、レギュレーションに則り競技会組織委員会および競技会審査委員会の承認が必要(やむを得ない事情に限る)となるが、この変更が受理されたことが5月2日(土)付の公式通知で公示されている。
そして小林は、GT300クラスでは初のレースとなるため、ルーキーテストの対象者である。ただルーキーテストは「大会の1週間前までに行なうものとする」という条文があり、未受験の小林は本来これに抵触する。
しかし上記の公式通知によると、小林のGT500や国際レースでの実績、および技術習熟度に鑑み、「大会の1週間前まで、という判定期限の適用を、本件の緊急性に照らして免除する」としている。そしてこの決定にあたっては、シリーズプロモーターのGTAが公式通知等をもって関係者に指示ができる旨が示された競技規則第12条に基づく、規定の解釈権限を用いたという。
したがって、小林は3日(日)午前の公式練習が実技試験の場となり、このフリー走行をもって出走資格が最終的に確定されるという。
また、大会前にはルーキー講習を受けるという小林。「“ルーキー”らしいレースをしたいです」と控えめに頭を下げる。なお小林は決勝日夜の便でヨーロッパに向かい、翌週末のWEC(世界耐久選手権)スパ戦に臨むという強行スケジュールとなっている。
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