フロントマスクが変わる60号車LMcorsa、それが目指すところとは? 吉本大樹「空力の前後バランスを適切に取るのが目的」
吉本大樹は、フロントマスクが変わるというLMcorsaの2023年スーパーGTマシンについて、ダウンフォースの前後バランスを確保するのが狙いだと語った。
写真:: Motorsport.com / Japan
LMcorsaが、2023年のスーパーGT GT300クラスのドライバーラインアップを大阪オートメッセで発表。吉本大樹と河野駿佑という昨年と同じコンビで今シーズンに挑むことを明らかにした。
この発表会の際に吉本は、今季の60号車Syntium LMcorsa GR Supra GTについて、フロントマスクが変わると発言していたが、実際にどんな風に変わるのか話を訊いた。
昨年のSyntium LMcorsa GR Supra GTは、第4戦富士で4位に入ったのが最上位。2021年は優勝も手にしたが、一転大苦戦のシーズンになった。
吉本は昨年の苦戦の原因について、次のように語った。
「一昨年は勝てたんですが、昨年はリストリクターが小さくなったこともあって直線スピードが伸びませんでした。また、どのレースでもタイヤと路面のマッチングを合わせることができず、パフォーマンス不足に悩まされました」
吉本はそう語る。
「しかし、ダンロップさんも頑張って開発を進めてくれました。そういう意味では、昨年よりも良くなると思います」
またマシンも進化する。それが吉本が言うフロントマスクの変更だ。これにより、ダウンフォースの前後バランスを最適化しようとしているという。
「今年はフロントマスクが変わります。これによって空力的に有利になるわけじゃないですが、バランスを変えることができます」
「昨年はフロントのダウンフォースが圧倒的に不足していて、リヤばっかり大きなダウンフォースが出ていました、そうなると、どんなサーキットでもアンダーステアになってしまい、それに悩まされました。そういう意味で、空力の前後バランスが合うようになればいいと思っています」
ただこの新しいフロントマスクは、現在鋭意製作中であり、公式テストに間に合うかどうかだという。
「この大阪オートメッセが終わってからでないと、マシンの開発は進められません。今はカーボンのパーツを焼いているところなんですが、公式テストに間に合うかどうかです。早く走らせたいんですが、なかなか走るまでにはいかないなという感じです」
吉本は現状についてそう説明する。
「コンピュータ上の計算では、前後のバランスは取れる方向に行くんじゃないかと思っています」
「リヤについても、若干変わります。スーパーGTのレギュレーション上、リヤのディフューザーが立ち上がるポイントが変わるので、リヤのダウンフォースが増える方向になると思います。ただ、その他の部分も変わってきますから、どうなるかは実際に走らせなければ分かりません」
「前後の(ダウンフォースレベルの)バランスが取れて、そしてタイヤがうまくマッチングしてくれれば、良い結果が出せると思います」
「一昨年は何度か、タイヤと路面のマッチングがうまくハマってくれました、ハマれば僕らは速いんですが、ハマらないことには勝負になりません。そこはダンロップさんと、時間はかかるかもしれないですが、一歩ずつ進んでいくしかないと思います」
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