バイコレス、来季WEC参戦目指す『ヴァンウォールLHM』の信頼性に嬉しい驚き「テストでは問題はひとつもなかった」
来季のWEC参戦を目指すバイコレスは、ドイツのラウジッツで2回目の走行テストを行なったが、新車両『ヴァンウォールLMH』の信頼性には”嬉しい”驚きがあったという。

コリン・コレス率いるバイコレス・レーシングは、来季の世界耐久選手権(WEC)のル・マン・ハイパーカークラス出場を目指し、ニューマシン『ヴァンウォール・バンダーベルLMH』の走行テストを行なっている。ドイツのユーロスピードウェイ・ラウジッツで行なわれた2回目のテストでは、信頼性の面で嬉しい驚きがあったと明かした。
4月にチェコのモスト・サーキットで行なわれた初走行&初回テスト以降、バイコレスからはニュースが届いてこなかったが、先週ラウジッツで再び走行テストを実施した。
熱波が襲うヨーロッパ。40度近い気温の中、エステバン・グエリエリと並びチームの開発ドライバーを務めるトム・ディルマンがステアリングを握り、マイレージを積み重ねた。
ディルマンは、モストでの初テストがジャガー・フォーミュラEチームでの仕事とバッティングしていたため、今回がヴァンウォールLMHの初ドライブとなった。
コレスとオペレーションマネージャーのボリス・ベルメスは、motorsport.comドイツ版に、高温の中のテストでもマシンに問題は発生せず、ディルマンはひとつのエラーも起こさなかったと語っている。
「正直、自分たちでも驚いている」とコレスは言う。
「40度という高温の中でも、マシンはひたすら走行を続けた。今回は約1800kmを走行したが、技術的な問題はひとつもなかった」
ベルメスは次のように語る。
「暑さは大歓迎だ。我々の冷却システムが上手く機能していることが分かった。バーレーンやオースティンのようなコンディションにも対応可能なはずだ」

ヴァンウォールLMHは、LMP1時代の先代『CLM P1/01』と同様にギブソン製の自然吸気4.5リッターV8エンジンを搭載。ラウジッツでのテストで、様々な空力パーツや電装、ソフトウェアを試していた。
マシンは予定どおりのピットストップとセットアップ変更のためのガレージインを行ない、25周の連続周回も実施。ウイング位置に対するマシン挙動のテストに加え、異なる素材を使用した各種パーツの信頼性テストも行なわれた。
バイコレスは2度目のテストを終了し、8月はサマーブレイク。来季に向けて9月からテストを再開する予定だという。

コレスは今季のWECの年間エントリー申請が却下された後、翌2023年からの参戦を目指すと明言していた。
来季からLMDh車両をデビューさせるポルシェは、本格参戦に向けて2022年シーズン最終戦バーレーン戦に招待・非ポイント枠として早期に『963』を走らせる可能性を示唆しているが、コレスは最終戦にヴァンウォールLMHがグリッドに並ぶ可能性は少ないと見ている。
「我々次第ということではない」とコレスは言う。
「我々はただ自分たちの仕事をこなし、マシンを作るだけだ。トヨタやプジョー、ポルシェにも、他に隠れてやる必要は無いと思う。我々が良いマシンを持っているのは分かっている」
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