開発中のポルシェLMDh車両、2021年中にシェイクダウン実施へ「日程はタイトだが順調」
ポルシェは、2023年に向けて開発している新型LMDhプロトタイプマシンが、予定通り今年中にシェイクダウンを行なうことを明かした。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
新たにポルシェのモータースポーツ部門担当の副社長に任命されたトーマス・ローデンバッハは、世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するために開発しているLMDh車両について、クリスマス前に最初のシェイクダウン走行を行なう予定であることを認めた。
ローデンバッハは「スケジュールはタイトだが、まだそれ(シェイクダウン)に向かって作業をしている。順調に進んでいると思う」と語った。
ポルシェは、カナダのコンストラクターであるマルチマチックの次世代LMP2車両をベースとしたハイブリッドのLMDh車両を開発している。年明けからパフォーマンスをテストするためにも、今年中にロールアウトを済ませる計画だと、ローデンバッハは強調した。
ニューマシンのロールアウトは、ポルシェ・モータースポーツの本拠地であるヴァイザッハの研究開発施設内のテストコースか、近隣の同様のコースで行なわれるようだ。
「ニューマシンの場合、適切なシェイクダウンやロールアウトを行なうべきだ。そしてそれをレーストラックでやるにはコストがかかる」
「これは、すべてのシステムが正常に動作するかどうかを確認し、セットアップやキャリブレーションを行なうためのロールアウトであり、適切な性能テストではないんだ」
姉妹ブランドであるアウディも、ポルシェと同様のシャシー、エンジンの組み合わせでLMDh車両を開発しているが、そのどちらも技術的な詳細やエンジン構成など未発表のままだ。
またローデンバッハは、チーム・ペンスキーが率いるファクトリーエントリーと並行して、カスタマーチームが2023年シーズンの始めからWECやIMSAにエントリーできるよう、マシンを販売する計画を堅持していると述べた。
「我々は少なくとも一定のカスタマーが(新車での参戦を)2023年にスタートできるようにすることを、明確に計画している」
「それは我々にとって挑戦だ。なぜなら、我々はまだクルマを開発している最中であり、ファクトリープログラムとカスタマープログラムを同時に開始することは、我々の生活を楽にするわけではないからだ」
一方でローデンバッハは、このプログラムの1年目はロジスティクスの関係でカスタマーマシンの供給を制限しなければならない可能性があるとも示唆している。
また、ラインアップが確定するまではLMDhのドライバー発表はないと彼は明言した。
「現在、ドライバーのラインアップを検討しているところだが、まだ誰になるかを言うのは時期尚早だ」とローデンバッハは説明した。
「一つ言えることは、我々は常に、すでに我々に加わっているドライバーと、我々が育てたいと思っている若手ドライバー、そしておそらく外部からのドライバーをミックスすることになるだろう。素晴らしい組み合わせにすることが重要だ」
ポルシェは最近、アジア太平洋地域の選抜ドライバーとしてイー・イフェイとの契約を発表。彼には『LMDhのプロジェクトに加わるだけの実力があると納得させられるよう、最高の環境を与える』とされている。
ローデンバッハも、イー・イフェイがLMDhのドライバー候補のひとりだと認めた。
「彼が(アジア太平洋の)ポルシェ・モータースポーツの選抜ドライバーに選ばれたという事実は、彼の可能性を示している」
「私としては、それが何につながるのかに言及するのは時期尚早だが、確かに我々にはドライバーを育ててきた歴史がある」
「しかし、最終的にはドライバーが速くなければならない。彼がどのようなパフォーマンスを見せるかを見守る必要がある」
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