WECポルティマオ8時間:8号車トヨタが、僚友7号車を抑え連勝。アルピーヌ健闘も3位
2021年シーズンのWEC第2戦ポルティマオ8時間レースが行なわれ、トヨタの8号車が優勝。7号車が2位に入り、トヨタが1-2フィニッシュを果たした。優れたレースペースを見せた36号車アルピーヌが3位に入った。
WEC(世界耐久選手権)第2戦ポルティマオ8時間レースの決勝が行なわれTOYOTA GAZOO Racingの8号車(セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー)が優勝した。
レース中、ペースが速いのは終始36号車アルピーヌだった。アルピーヌはポールポジションからスタートし、TOYOTA GAZOO Racingの2台のGR010を引き離していく展開。しかし1スティントで走行できる周回数はアルピーヌの方が短く、30周前後でピットインをするという状況。一方でトヨタ勢は、36〜37周でピットストップを行なう展開だ。長時間のレースでは、この1スティントの周回数の差が積りに積もって大きくなっていく。
結果としてトヨタが1-2体制を築き、アルピーヌはレースペースに勝っていても、トヨタよりも多くピットストップを行わねばならないため、徐々にその差が拡大していく。
レースの残りが2時間半に迫ろうかという頃、セーフティカーによって隊列が詰まり、トヨタ勢2台の真後ろにニコラ・ラピエールがドライブする36号車アルピーヌが接近する。レースペースはやはりアルピーヌの方が優れており、まずは中嶋一貴ドライブの8号車トヨタをオーバーテイク。さらに小林可夢偉が乗る7号車トヨタの真後ろに迫る。しかしこのタイミングでアルピーヌはピットイン。3番手に落ちる。
残り時間40分を切ろうかという頃に、アルピーヌが最後のピットイン。これで7号車トヨタ、8号車トヨタ、そして1分半以上遅れた3番手に36号車アルピーヌという隊列になった。
残り30分というところで、LMP2クラスの20号車ハイクラス・レーシングがコース上にストップ。これでフルコース・イエロー(FCY)が宣言された。残りの燃料搭載量に懸念があった首位7号車トヨタは、このタイミングでピットイン。これで首位の座を8号車トヨタに譲ったものの、7号車トヨタは4秒後方でコースに復帰することができ、終盤25分のスプリント決戦に持ち込まれることになった。
ただ逆に8号車トヨタは燃費走行が必要であり、2台の間隔は急速に縮まった。そして残り17分あまりとなった289周目、トヨタ陣営は7号車を先行させることを決め、首位が入れ替わった。
しかし8号車トヨタをドライブするセバスチャン・ブエミは諦めず、7号車にプレッシャーをかけ続ける。そして陣営は再び8号車を前に出すことを決め、ドライバーらに指示。再び順位が入れ替わることになった。
最終的に8号車トヨタがトップチェッカー。7号車トヨタも2位に入り、トヨタ勢が1-2フィニッシュを果たした。アルピーヌは3位となった。
初登場となったもう1台のLMHマシン、709号車グリッケンハウスは、レース序盤にLM-GTE Amクラスの777号車D'stationおよび77号車デンプシー-プロトン・レーシングと接触。この時にマシンにトラブルが発生した模様で、ピットに戻りガレージに入ってしまう。
ガレージで修復を受けた後、709号車グリッケンハウスはコースに復帰。総合30位で8時間レースを走り切ることになった。
LMP2クラスは、スタート直後にJOTAの2台が同士討ち。大きく順位を落としてしまう。しかしこの2台は共にレースを通じてポジションを挽回し、結局クラス1-2位でレース終盤を迎えることになった。そして、テール・トゥ・ノーズの激しい争いを繰り広げた。
残り6分を切ったところで、38号車JOTAのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが、28号車JOTAを駆るトム・ブロンクヴィストをオーバーテイクし、これで勝負あり。JOTAが38号車-28号車の順でクラス1-2フィニッシュを達成した。
LM-GTE Proクラスは、51号車AFコルセ(フェラーリ)が優勝。LM-GTE Amクラスは47号車セティラー・レーシング(フェラーリ)がトップでフィニッシュした。
順位 | ドライバー | クルマ | 周回数 | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | セバスチャン ブエミ 中嶋 一貴 ブレンドン ハートレー |
Toyota GR010 - Hybrid | 300 | - | |
2 | マイク コンウェイ 小林 可夢偉 ホセ・マリア ロペス |
Toyota GR010 - Hybrid | 300 | 1.800 | 1.800 |
3 | アンドレ ネグラオ ニコラ ラピエール マシュー バクシヴィエール |
Alpine A480 | 300 | 1'08.597 | 1'08.597 |
4 | ロベルト ゴンザレス アントニオ フェリックス・ダ・コスタ アンソニー デビットソン |
Oreca 07 | 296 | 0.007 | 4 Laps |
5 | ショーン ゲラエル ストフェル バンドーン Tom Blomqvist |
Oreca 07 | 296 | 4.689 | 4 Laps |
6 | Philip Hanson Wayne Boyd Paul di Resta |
Oreca 07 | 295 | 5 laps | |
フルリザルトを見る |
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。