WECモンツァのBoP発表。デビュー戦のプジョー、トヨタより時速40km早くハイブリッド展開可能に
WEC第4戦モンツァのハイパーカークラス性能調整が発表され、これがデビューとなるプジョー9X8のハイブリッド出力は時速150kmから展開可能となった。
写真:: Peugeot Sport
FIA世界耐久選手権(WEC)は、第4戦モンツァ6時間のハイパーカークラスの性能調整(BoP)を発表した。
これがデビュー戦となるプジョー9X8は、フロントアクスルに搭載されたモータージェネレーターのパワーを、ドライ&ウエットの両コンディションで時速150kmから発揮できることになった。
トヨタのGR010は、この数値が時速190kmからとなっているため、プジョー9X8はトヨタより早いタイミングでハイブリッドパワーを使えることになる。
この展開速度の差は、それぞれのマシンが履くタイヤのサイズによって決まっているという。プジョーはフロントとリヤに幅14インチのミシュランタイヤを装着。一方、トヨタは今季タイヤサイズを変更。前後14インチ同じからフロント13.5インチ、リヤ15インチに変更した。
Peugeot 9x8
Photo by: Peugeot Sport
プジョー・スポールのLMHプログラム・テクニカルディレクターであるオリビエ・ジャンソニーは、5月に9X8を発表した際に、トヨタとはハイブリッドの展開速度が異なることを期待していると語っていた。
「シミュレーションの結果、タイヤサイズの違いによって展開速度が異なることがわかった」
「我々の速度はもっと低いかもしれないが、効果は同じだろう」
LMH車両がフロントアクスルMGUのパワーを使用できる最低速度は、4輪駆動の利点を緩和するために、2022年からBoPで調整できるようになった。従来はドライで時速120km、ウエットで時速150kmだった。
この変更により、LMH車両はごく一部のコーナーとストレートでしかハイブリッドパワーを使えないようになった。
ジャンソニーの説明によると、コーナーからの加速において、プジョーはトヨタよりもリヤタイヤの幅が狭いため、加速初期のトラクションが少なく、ハイブリッド展開速度の最小値を低くする必要があるという。
その他、最低車両重量に関してはプジョー9X8がトヨタGR010よりもわずかに重くなっている。トヨタGR010は6月のル・マンより1kg重い1071kgとなっているが、プジョー9X8は1079kgとされている。
また最大出力は、プジョー9X8が515kW(691bhp)、トヨタGR010が513kW(688bhp)となっている。
もう1台のハイパーカーであるグリッケンハウスは、今回大幅にパワーアップがなされている。技術規則で定められたクラス最高出力520kW(697bhp)を上回る533kW(715bhp)が認められている上、重量はクラス最小の1030kgに据え置かれている。
旧規定にあたるLMP1車両で参戦しているアルピーヌのA480は、モンツァでは428kW(574bhp)の出力が許されており、最低重量は952kgで変更はない。
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