カレンダー大きく後ろ倒しのWEC、2021年のレース縮小の可能性あり?
WEC(世界耐久選手権)は新型コロナウイルスの影響によって、2020年シーズンの開催予定が大きく変更されたが、CEOであるジェラール・ヌブーは2021年のレースカレンダーが縮小される可能性を否定しなかった。
2019-2020年シーズンのWEC(世界耐久選手権)は第5戦までを消化していたが、新型コロナウイルスの世界的な流行を受け、第6戦セブリング1000マイル、第7戦スパ6時間、そして最終戦ル・マン24時間の開催延期が決まった。
そしてFIAとWECは議論の結果、4月初めに2019−2020シーズンの残りの暫定カレンダーを発表。当初の予定からは大きく後ろ倒しされ、8月〜11月下旬まで今シーズンが継続することになった。
WECの声明に記されていたことから、来シーズンは2021年3月までに開幕することが確実視されているが、WECのCEOであるジェラール・ヌブーは詳しい時期について語るには時期尚早だとしている。
「仮に来年3月に始まり、11月に終わる8つのレースが予定されている、とでも言おうものなら、私は狂っているし傲慢と言えるだろう」と、ヌブーCEOは語る。
「レース数が減少する可能性もあるし、他にも多くの選択肢があるんだ。可能性はなんでもある」
「我々は数ヵ月後のうちに経済的な状況を観察する必要がある。チームの状況はどうなのか? マニュファクチャラーは? ジェントルマンドライバーは? そしてパートナーやスポンサーの状況はどうなのかといったことだ」
ただヌブーCEOは来年3月のIMSAウェザーテックスポーツカーチャンピオンシップのセブリング12時間と合わせ、セブリング1000マイルを皮切りに2021年のシーズンを開始したいと述べた。
また現時点で唯一確実な事として彼が語ったのは、ル・マン24時間が伝統的な6月中旬の位置に入るという事だ。
「我々はスーパーセブリングに参加することになるだろう」
「今私が確信している事は、ル・マンとスーパーセブリングをカレンダーに載せることだけだ」
今年9月には本来ならばシルバーストン・サーキットで新シーズンの開幕戦が行なわれる予定だった。しかし前述の通りカレンダーは後ろ倒しされたことによって白紙に。ヌブーCEOにシルバーストンは来シーズン再びカレンダーに戻ってくるのかと訊くと、彼は「分からない」と答えた。
また南アフリカ共和国のキャラミ・サーキットでも来年2月にレース開催が予定されていた。ヌブーCEOはキャラミについて対話を続けていると明かしたものの、話すには早すぎるとした。
とはいえヌブーCEOは、来シーズンも世界を転戦することを強調している。
「これは世界選手権だ。そのため欧州選手権にはならない。我々は確実に、少しは“旅”をするだろう」
FIAの規則では、世界選手権として成立させるためには最低でも3つの大陸を訪れる必要があるされており、さらにル・マンを含む6レースを開催することが求められている。
「我々はこの危機の後にいくつかの物事を再考し、再構築しなければならないだろう」
ヌブーCEOはそう語ると、さらにWECは「小さな進化」を経験することが可能で「全てがテーブルの上にある」と付け加えた。
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