ラリー界に新時代到来か? WRC開幕戦、難攻不落モンテカルロを制したのはトヨタの新星ソルベルグ。優勝10回オジェも「彼には脱帽だ」
WRC開幕戦ラリー・モンテカルロを制したオリバー・ソルベルグは、望外の勝利に「クレイジーな夢」だと表現。モンテカルロ10勝を誇るセバスチャン・オジェも、若きソルベルグを称賛した。
2026年のWRC(世界ラリー選手権)開幕戦ラリー・モンテカルロを制したのは、今季からトヨタのワークスドライバーとしてフル参戦するオリバー・ソルベルグだった。彼は24歳でのラリー・モンテカルロ最年少優勝を受けて、「信じられない」気持ちだと語った。
大会を迎える前、ソルベルグの目標は控えめなものだった。トヨタから最高峰Rally1クラスにスポット参戦した昨年のラリー・エストニアでも優勝を飾っているとはいえ、Rally1フル参戦は4年ぶり。トップ5フィニッシュが現実的な目標だと考えていたのだ。しかしその見立ては、難攻不落と評されるモンテカルロで圧巻の走りを披露し、優勝を果たしたことで覆された。
真冬の気候がモンテカルロを襲ったことで、雪と凍結路が混じった非常に難しい路面となった今大会。全17ステージにわたって過酷なラリーとなったが、ソルベルグとコ・ドライバーのエリオット・エドモンドソンはこのコンディションを誰よりも巧みに攻略。GRヤリス Rally1での初のターマックイベントとは思えない走りで、関係者の予想を大きく裏切る活躍を見せた。
しかもライバルとなったのは、経験豊富なチームメイトであるエルフィン・エバンス、そしてモンテカルロ10勝を誇る“モンテマイスター”のセバスチャン・オジェ。彼らを打ち破ってWRC史上最年少のモンテカルロ勝者となったことは、彼のパフォーマンスがいかに特別なものだったかを際立たせている。
ソルベルグはこう語る。
「信じられないし、正直言って言葉にならない。夢が叶った。人生でまた、とてつもなくクレイジーなことをやってしまった感じだ」
「僕を信頼してワークスドライバーに起用してくれたトヨタに感謝している。2戦目で2勝目を挙げられたのは彼らのおかげだ。素晴らしいスタートを切ることができた」
「チームは僕がうまく乗れるように本当に素晴らしい仕事をしてくれた。今回のような難しいコンディションでは、それが差を生む要因になる。雪と氷の上ではとにかくベストを尽くして攻めたし、そこで差をつけられた」
さらにソルベルグは、今回の勝利を「クレイジーな夢」と表現した。
「エストニアではスウェーデン国歌を聴いた瞬間、とても感情的になった。でも今回は何が起きたのか理解できず、クレイジーな夢の中にいる感じだった。モンテカルロでスウェーデン国歌が流れるのは本当に久しぶりだし、夢が叶った」
「僕のヒーローのセブ(オジェ)と一緒に表彰台に立てたのも夢のようだ。正直、まだ実感できていないけど、人生で一番クールな出来事だと思う。エストニアが一番大変だと思っていたけど、今回と比べたら簡単だ。本当に信じられない」
名前が挙がったベテランのオジェも、過酷な条件で勝利したソルベルグを開口一番称賛した。
「彼の走りは本当に素晴らしい。彼には脱帽だし、勝利に相応しい」とオジェは言う。
「チャンピオンシップに新たな風が吹き込まれるのは良いことだ。若く、意欲に満ちたドライバーがいきなり素晴らしい仕事をする。それはチャンピオンの資質を示している。彼の未来がどうなるのか楽しみだ」
またソルベルグは、今回の勝因について次のように説明した。
「昨日の午後と今朝は少し緊張していて、多少ナーバスになっていたけど、それ以外は最高に上手くいった」
「雪と氷の上ではうまくコントロールすることができて、自分の大好きな感覚を味わえた。攻められるところは攻め、リラックスできるところはリラックスする……とにかく非常に難しいコンディションだった」
コ・ドライバーのエドモンドソンも、こう付け加えた。
「まず最初に言いたいのは、オリバーには脱帽だ。今週末、達人が仕事をする姿を間近で見られたのは本当に光栄だった」
「あのコンディションでの走りは非常に印象的だったが、同時に、ルートノートクルーのブライアン・ブーフィエとドゥニ・ジローデの存在も欠かせなかった。あの極端に難しい状況で、道路の隅々まで把握していなければ、あれほどのスピードでは走れない。彼らはそれを見事に僕たちに伝えてくれた。すべてが噛み合って、素晴らしい週末になった」
「オリバーはとてもリラックスしていたし、僕たち全員も同じだった。それが結果に大きく貢献したと思う。本人は表に出さなかっただけで、実際はもう少し緊張していたかもしれないけど、車内ではストレスが一切なく、本当にスムーズに走れていた」
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