前人未到のラリー・モンテカルロ9勝目にオジェ感激「プライスレスな勝利。実感には時間がかかりそう」

　2023年のWRC（世界ラリー選手権）開幕戦ラリー・モンテカルロで勝利したのは、トヨタのセバスチャン・オジェだった。彼は同ラリーで9度目という前人未到の勝利数の実感には時間がかかりそうだと語った。

　オジェは今年のラリー・モンテカルロが開幕すると、初日から好調な走りを見せて先頭に。最終パワーステージを前に、ステージ優勝9回を記録してギャップを拡大しており、最後もリスクを過度に冒すこと無くラリー・モンテカルロ9勝目を記録した。

　今回の勝利で、これまでセバスチャン・ローブと最多タイ（8回）だったラリー・モンテカルロにおける勝利数を、オジェが更新した格好だ。

「ものすごい事だ」

　オジェはモンテカルロ9勝目の意味するところについて聞かれるとそう答え、さらに次のように続けた。

「僕はこのラリーが大好きなんだ。最初から夢を与えてくれたラリーだし、ヴァンサン（ランデ／コ・ドライバーとして初勝利）にとっても、凄くハッピーなことだと思う」

「僕にとっても素晴らしいことではあるけど、彼にとって初優勝というのは夢のようなモノだよ」

「この瞬間をまだ楽しまなきゃね。僕らはこうした勝利を掴むためにここにいるんだ。モンテカルロのような著名なイベントで勝利するのは、プライスレスだ」

「たくさんの価値があるんだ。このラリーが、僕にとっての最高のラリーなんだ。トヨタが素晴らしいマシンを用意してくれたおかげで、素晴らしい週末になったし、自分自身とチームを誇りに思う」

「実感するにはちょっと時間がかかるだろうけど、この瞬間を本当に嬉しく思っている」

　トヨタのWRCチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラも、オジェのモンテカルロ通算9勝という記録は「信じられないほどのモノだ」と称賛し、これまでの経験が勝利につながっていると語った。

「信じられないほどのレコードだ」と、ラトバラは言う。

「これは多少歳を重ねていても、関係無いことを示している。今年のオジェや、昨年のローブがそうだったように、経験がこうしたラリーで勝利するために役に立つようだ」

　なおオジェは2023年のWRCもパートタイム出場となっており、シートを勝田貴元とシェアしている。次戦ラリー・スウェーデンではオジェが欠場し、勝田がトヨタの3台目のマシンをドライブすることになる。