エクストリームE、ブラジルとアルゼンチンでのレース開催を断念。渡航規制で現地視察ができず

エクストリームEは、10月にブラジルで開催予定だったアマゾンXPrix、12月にアルゼンチンで開催予定だったグレイシアXPrixの開催を断念した。

エクストリームE、ブラジルとアルゼンチンでのレース開催を断念。渡航規制で現地視察ができず

 エクストリームEは、10月23~24日にブラジルの「アマゾンXPrix」と、12月11~12日にアルゼンチンの「グレイシアXPrix」のイベント開催を予定していたが、南米での新型コロナウイルスパンデミックの影響により、開催を断念した。

 motorsport.comの調べによると、選手権関係者がコース下見のために各レース会場に移動することが困難な状況にあることを考慮して、これらのイベント開催を続行するかどうかの最終決定を下す必要があったという。

 エクストリームEは電気自動車の技術を鍛えるのと同時に、自然破壊が進む熱帯雨林や北極圏、氷河、砂漠、海洋といった場所でレースを展開することで、地球温暖化や環境問題にも取り組んでいくとしている。開幕戦サウジアラビアでは砂漠、第2戦セネガルでは砂浜でレースを実施。ブラジルでは熱帯雨林、アルゼンチンでは氷河地形で有名なティエラ・デル・フエゴでレースを行なう予定だった。

 エクストリームEの共同設立者でありCEOのアレハンドロ・アガグは次のように述べた。

「我々は、2021年のエクストリームEの全開催地に関する状況を注視してきたが、今年南米で行なうレースについて先んじて決定を下した」

「今季が1年目の新しいシリーズとして、我々の優先事項は参加者や世界中のパートナー、スタッフが安全かつ責任を持って移動し、5レースのカレンダーを提供することだ」

「今回の決定は決して軽々しくなされたものではない。しかし現在、渡航に関する勧告や規制があるため、我々は事前にレース地域を訪れて、必要な視察を行なうことができなかった」

「当然だが我々は、フランシスコ・オリヴィエイラ博士とブラジルの自然保護団体が取り組んでいる森林再生とアグロフォレストリー(樹木を植栽し、樹間で家畜・農作物を飼育・栽培する農林業)への支援は継続していく」

「また、今回のプロジェクトを全面的にサポートしてくれたブラジルとアルゼンチンの地方自治体にも感謝しており、2022年に再び戻ってこられることを願っている」

 エクストリームEの声明によると、シリーズは現在、代替のレース開催地を検討しており、追って発表する予定とのことだ。

 そのひとつだと考えられているのが、スコットランドのウェスタン・アイルズだ。スコットランドは11月にグラスゴーで国連気候変動会議を控えており、5月にはウイリアム王子がノックヒルで標準仕様のエクストリームEマシン『オデッセイ21』を試乗している。

 エクストリームEは、これまでもパンデミックの影響を受けており、当初3月に予定されていたサウジアラビアでの記念すべき1戦目が4月に延期された。

 また当初、ネパールでのイベントが予定されていたが、「予定されていたレース地域へのアクセスが困難である」という理由でキャンセル。しかしエクストリームEは、将来的にネパールでのラウンド開催を約束している。そしてその代替戦とされていたのが、アルゼンチンでのレースだった。

 現状、カレンダーに残っているのは、グリーンランドのカンゲルルススアークで8月末に行なわれる予定のアーキテックXPrixのみとなっている。

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