レクサス、LFA後継の電動スーパーEVの開発着手を明言……四輪駆動でMT搭載。サーキットでの鍛錬を計画
レクサスの『LFA』後継モデルと目される電動スーパーカーには、マニュアルトランスミッションとバイワイヤー方式のステアリングが搭載されるようだ。
自然吸気のV10エンジンを搭載したレクサスのフラッグシップスポーツ『LFA』が2012年12月に生産を終了してからちょうど10年の歳月が経ち、レスサスはようやくその後継と言えるフラッグシップモデルの開発に着手したようだ。
レクサスが次世代の電動スーパースポーツとして、2021年12月に日本でワールドプレミアしたコンセプトモデル『エレクトリファイド・スポーツ』。その後も、グッドウッド2022やモントレー・カー・ウィーク2022などで日の目を浴びてきたが、その全貌はベールに包まれてきた。
これまで明らかにされてきたのは0-100km/h加速が約2秒で、少なくともふたつの電動モーターを搭載するということ。航続距離は約700kmとされていたが、この数字がどのテストサイクルから算出されたモノかは不明であり、このコンセプトモデルが生産モデルとして登場する時期についても分かっていなかった。
そんな中、このエレクトリファイド・スポーツに搭載されるとが噂されてきたのが、マニュアルトランスミッションだ。TopGear誌は、レクサスの佐藤恒治プレジデントへのインタビューから、エレクトリファイド・スポーツの市販モデルではソフトウェアシミュレーションによって、MT車のようにギヤを操ることができるようになると報じていたが、その噂は本当のようだ。
先日行なわれたToyota Kenshiki Forum2022でレクサスは、EV用のMTを開発し、実際にエレクトリファイド・スポーツの市販モデルにその技術を搭載することを目指していると明かした。
レクサスは疑似MTをとも言えるこの技術を搭載した『UX 300e』のプロトタイプを公開したが、そのコックピットには通常のMT車と同様にクラッチペダルやギヤシフト、そしてタコメーターも存在した。
ソフトウェアのコードによって様々なクルマの運転感覚を再現することが可能で、UX 300eプロトタイプでは「L4」「BEV」「V8」といったモードダイヤルが搭載。ドライバーは好みの設定を選ぶことができるようだ。
またエレクトリファイド・スポーツの市販モデルには、この他にも様々な技術が投入される。そのひとつがレクサスの新SUV『RZ 450e』で初搭載されたステア・バイ・ワイヤー(SBW)式の「ワンモーショングリップ」だ。
このSBWは、機械的な接続ではなく電子的な接続によってクルマの操舵を行なうモノ。システム制御によって、低速域ではステアリングの切れ角が大きく回頭性が良くなる一方、高速域ではステアリング入力が鈍感になることで直進安定性が向上する。
RZ同様、エレクトリファイド・スポーツの市販モデルでもフォーミュラカーのようなヨークステアリングが採用されると予測され、ブレーキもバイワイヤー式となるという。
そしてRZ 450eや『RX 500h』に搭載されている全輪駆動システム「DIRECT4」が、エレクトリファイド・スポーツの市販モデルにも採用される。これによって路面状況に合わせたトルクコントロールが4輪それぞれで行なわれ、加速やコーナーリングパフォーマンスの向上に寄与する。
レクサスは、エレクトリファイド・スポーツが単なるコンセプトでは終わらないことを約束しており、開発を行なっていると明言。そして電動化の時代においても、クルマを操る愉しさを提供していきたいと考えている。
Toyota Kenshiki Forum2022で、エレクトリファイド・スポーツの”父”ことチーフエンジニアの渡辺剛は、次のように語っていた。
「もちろん、このエレクトリファイド・スポーツをベースとした市販モデルをいつ発表するかをお教えすることはできませんが、我々がそれに取り組んでいることは明言できます」
「これは単なるデザインコンセプトではありません。実現するということです」
エレクトリファイド・スポーツの市販モデルはサーキットでも開発が行なわれ、世界耐久選手権(WEC)や世界ラリー選手権(WRC)などトヨタがモータースポーツで培ってきた技術がこのまだ見ぬ電動スーパーカーに注ぎ込まれるという。
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